実験中
2年くらい前から共同研究者に迷惑をかけているDNA実験を開始し、ここ数日はそれにかかりっきりになっている。3日でCOI、16s、18s、28s(X2)の5領域のPCRが終わった。3日でできるんだから、早くやるんだった・・・。
ひさびさに属単位で初のヒゲブトオサムシを入手したので、撮影した。Mesarthropterus wasmanniという原始的な一群の種。ケニア産。
Mesarthropterus
もっとも難しい折り紙
こんな論文出てます。これもうっかり紹介し忘れ。
Asymmetric hindwing foldings in rove beetles
Kazuya Saitoa, Shuhei Yamamoto, Munetoshi Maruyama, and Yoji Okabe
PNAS: vol. 111 no. 46, 16349–16352, doi: 10.1073/pnas.1409468111
Asymmetric hindwing foldings in rove beetles
あちこちで紹介されてます。制作過程の楽しかった棚ボタ論文です。斉藤先生ありがとうございました。
東大・九大、昆虫のハネカクシの翅の折り畳み構造を解明−宇宙向け構造デザインに応用:日刊工業新聞
2014年11月6日ニュース「ハネカクシが翅隠す巧みな技を捉えた」 | SciencePortal
【生物】ハネカクシが翅隠す巧みな技を捉えた 多様なデザインのヒントに/東京大__
http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/publication/topics/2014/20141104press1.pdf
ケダモノ2人
今年も「なにわホネホネ団」から骨格標本の掃除に来てくれた。とりちゃんといぬちゃんの2名。3泊4日で肅々と標本室で作業してくれた。そんなに寒くなかったのが救い。
コージ魂!!
実は先々週の週末にテレビ局が取材に来てくださいました。
そして加藤浩次さんが私の部屋に!
「コージ魂!!」という対談番組で、11月30日(日)22:00~BS日テレで放映の予定です。
BS日テレ - 「加藤浩次の本気対談!コージ魂!!」番組サイト
FLASH
今週のフラッシュにカラーグラビア4ページで昆虫に関する話しを紹介していただいた。ジャポニカ学習帳から虫の写真が消えてしまうという悲しい報道があったばかりだが、大衆誌に虫の話題を取り上げてもらえるだけでありがたい。
日本のヒゲブトハネカクシ総説 第一弾
日本産甲虫の最難関であるヒゲブトハネカクシの総説を開始しました。タイプ標本の再記載です。2011年にロンドンとシカゴに行かせていただいて、そこで3か月近くかけてじっくりとタイプ標本を検討してきた結果です。これまで日本産種は既知種の正体が不明だったので、分類研究の大きな一歩になると思います。
それでようやくその第一弾である以下の論文が出ました。PDFが必要な方はメールください。
Zootaxa 3887 (3): 393–400
Synopsis of the Japanese species of Aleocharinae (Coleoptera:
Staphylinidae), with review of the type specimens I. Tribes Himalusini and
Leucocraspedini
MUNETOSHI MARUYAMA, SHÛHEI YAMAMOTO & TARO K. ELDREDGE
写真のProtinodesはルイスが東京で採集して以来、まったく採れていません。似たものをお持ちの方は、ぜひ写真をお見せください。系統的にすごく変わった種です(見た目は大して変哲ありませんが)。
そして、この論文ではLeucocraspedumという属もまとめました。3種が1種( rufotestaceum Bernhauer, 1927 )になったというだけです。琉球には別に1新種いますが、その記載はいずれということで。
いそいそ
来週から実験を再開するので、いそいそと部屋に散らばっている標本を整理している。机の上にワタラセハンミョウモドキがあったので、ハンミョウモドキの箱に仕舞ったのだが、そのときにエゾハンミョウモドキが目に付いたので、久しぶりにに観察してみたら、あまりにもきれいだったので、ついでに撮影してみた。
オオシロアリのハネカクシ
うっかりしていた。金尾君のオオシロアリのハネカクシの論文も出版されていた。大変な力作である。屋久島から1新属新種を記載している。PDFをご要り用の方はお知らせください。
Hodotermopsis gloriosus
Yakuus iwatai
Termophidoholus formosanus
季節のうつろい
急激に寒くなった。ダイコンは大きくなったが、まだまだ細い。収穫は正月くらいになりそうだ。
忙しくて水槽の水を換えてやれない。
彦山生物学実験施設
一昨日、ボランティアの城戸さんと宮さんと、彦山生物学実験施設に行ってきた。いつか引き取る予定の標本の下見である。庭で採集したことはあったが、中は初めてだった。
誰も来ない展示室がある。趣がある。
この石段を使って、どうやって標本を下ろすかが課題になるだろう。施設が出来た当時や戦後しばらくは、こんなことは朝飯前の人足がたくさんいたに違いない。