断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

写真:ペルー2012

今回の旅行で一番おいしかった料理はナマズの唐揚げだった。1メートル以上ある大きなナマズで、その尻尾のほうを輪切りにしてから揚げにしたもの。脂が乗っていて、臭みはなく甘みがあり、適度にやわらかく、なんとも形容しがたいおいしさ。Doncella(ドンセ…

2日目の昼食。バナナご飯。まずくはないけどね(´・ω・`)・・・という感じ。この日から私はせっせと魚を釣ったのであった。

珍奇なツノゼミの代表といえばヨツコブツノゼミの仲間Bocydium spp.です。今回、自分で採るのは初めてで、見るたびに胸が高鳴りました。旅行中、ある場所で網を振るとたくさん採れるところを見つけました。それで、なんの植物についているか捜索したところ、…

灯火に飛来した蛾。これは毒々しいなぁと思って撮影しました。岸田さんに聞いたところ、イラガではないかとのことです。南米にいくと大型の蛾でも科の判定が難しくなるそう。甲虫でもそれは同じです。

ペルーの写真も残りわずか。今回はほとんど撮影しませんでした。写真の種は見事な隠蔽擬態のキリギリス。「くたびれた葉っぱ」のような翅も素晴らしいですが、「先端部が枯れた茎」のような後脚の姿にもこだわりが感じられます。

ヨコバイのような姿をしているが、ツノゼミ科に近縁なツノゼミモドキ科Aetalionidaeの一種Aetalion reticulatum。通常、このように集団で生活し、子供を保護する。この仲間で興味深いのは、ハリナシバチTrigona spp.がつきまとって甘露を受け取る点である。…

灯火に飛来したカマキリ。脚にヒラヒラがついているうえ、前胸(首)の縁がギザギザとしていてかっこ良い。胸のギザギザが鋸のようなので、「ノコギリカマキリ」という和名を提唱したい。(冗談。ノコギリカミキリという甲虫が、しばしば「ノコギリカマキリ…

「メダマヤママユ」という蛾の仲間である。今回は月齢が良く、多くの蛾が灯火に飛来した(新月が良い)。そのなかでこれらメダマヤヤマユの仲間の種数の多さには驚かされた。この仲間に共通するのは、捕まえると気持ちの悪い腹部を曲げて死んだふりをするこ…

南米で見たいと思っていた昆虫にこの大顎の長いヘビトンボがある。多くの大顎の長い昆虫と同様に、このヘビトンボも雄の大顎が長い。今回、捕まえて遊んでみたが、噛まれてもとくに痛くはない。閉じるときに「ジャリッ」というすごい音がするので、びっくり…

今回の調査でしみじみと思ったのは、グンタイアリのいる環境というのは、それだけで特殊ということである。いや、実際にその地理的な範囲は広いのだから、グンタイアリのいないアジアと全然違うと言ったほうがよいだろう。グンタイアリの絨毯攻撃を受けた場…

ビワハゴロモ科Fulgoridaeは熱帯を代表する大きくて豪華なウンカに近い昆虫の一群です。アジア熱帯での繁栄が著しいのですが、南米にも独特なものが多く、とくにPhenacinae亜科の種は成虫の腹部(ときに頭部)から蝋状物質でできた突起を生やす不思議な姿を…

新世界、とくに南米の生物相は他地域のそれとは大きく異なります。ある地域の生物相を特徴づけるのは、特定の分類群の突出した繁栄にほかなりませんが、南米では多数の繁栄した分類群が他地域のそれとは大きく異なっているわけです。 動物界最大の分類群であ…

南米は擬態生物の楽園で、いろんな生き物が毒を持つ生き物に擬態しており、それは目を瞠るようなものばかりです。毒を持つ生き物の一つとしてアシナガバチがいますが、南米では種数も個体数も本当に多い。だからアシナガバチに擬態する昆虫も非常に多いので…

6日間泊まったShimaという渓谷の小屋を紹介します。 川を渡って行きます。結構深くて流れが速く、少し怖かったです。 こんな小屋です。1階が食堂と炊事場、案内人の寝る場所です。 2階がお客様用の部屋になっています。 小屋の前を流れる川。雨季なので激流…

到着して6日間は森の中にある小屋に泊まっていました。川があると事前に聞いていたので、念のために釣竿を持っていったのですが、これが大正解でした。魚を釣ったおかげで、食生活にずいぶんと潤いが生まれました。毎日夕方になるとバッタをつかまえて、糸を…

無事にペルーから戻りました。目的はグンタイアリの調査で、同行の島田さんのおかげもあって、かなりの成果がありました。一番嬉しかったのはNomamyrmexという珍種のアリからかっこいいハネカクシを山ほど採ったことでした。下の写真はEciton burcheliiとい…