断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

写真:マレーシア2007

地衣類に擬態している大形のサシガメ。2センチほどある。倒木の上でたまに見かけるが、専門家の石川忠さんによると少ない種のようだ。(Apr 15 2007, Ulu Gombak, Malaysia)

クリックありがとうございます→ 同行の鶴君が採集した未記載種のマンマルコガネ。ピンク色に輝く美麗種で、体長は3.5ミリほど。この仲間は普通には採れず、この個体は掬い網で偶然に採れた。(Apr 15 2007, Ulu Gombak, Malaysia)

クリックありがとうございます→ たまたま同行の鶴君が征露丸を持っていたので、雨の日にマンマルコガネで遊んでみた。すぐに開いて歩き始めるので、このような写真は結構苦労した。一番下の写真は1晩の成果。(Apr 15 2007, Ulu Gombak, Malaysia)

クリックありがとうございます→ ホソユビヤモリの一種Cyrotodactylus sp.。地域的に分化しており、めちゃくちゃに種数が多い属なので、まだ同定できていない。あまり多くないが夜間にはしばしま見かける。半樹上性で、細い枝も器用に登る。体長は20センチほ…

クリックありがとうございます→ 森の中は暗く、動く生き物のストロボなしの撮影は不可能に近い。それでいつも「夜の写真」になってしまって、それが自分の写真の不服な点なのだが、こういう虫の場合は効果的である。ガ(ヤガ科?)の幼虫。(Apr 12 2007, Ul…

マレーシアの写真は続きます→ 胸の細長いカマキリ。カマキリといえば、一度ケンランカマキリを野外で見てみたいものだ。(Apr 15 2007, Ulu Gombak, Malaysia)

マレーシアの写真は続きます→ ハリナシバチの一種Trigona sp.。最初にマレーシアに行ったときに感激したムシの一つである。その名のとおり針がなく、刺さないミツバチの仲間である。坂上昭一や井上民二の研究で有名である。現地で実際に見て驚いたのは、その…

マレーシアの写真は続きます→ ミツヅノコノハガエルMegophrys nasuta (Schlegel, 1837)。2007年以前にも何度もUlu Gombakを訪れたが、この種を見たのはこれが初めてだった。あまり多い種ではないと思う。最初にこの仲間を見たのはジャワ島のチボダスで、この…

マレーシアの写真は続きます→ 夜間にマンマルコガネが見られる立ち枯れにいたゴミムシダマシ。上は4mmほど、下は1センチほどの種。ゴミムシダマシは簡単に多くの種が得やすく、動物相の調査に向いていると思われ、今年からUlu Gombakの種数を調べることに…

マレーシアの写真は続きます→ 昨日のゴミムシの仲間(同属腫。属名は失念)。小型のものに2種がいて、下のものは非常に少なかった。「雰囲気」といい、もしや珍品かと思ったが、今年の3月では下のもののほうが圧倒的に多かった。熱帯では、なかなか採れない…

マレーシアの写真は続きます→ ミツギリゾウムシ、カッコウムシ、ハンミョウと同じ木を夜間に見てみると、また別の虫がいろいろといる。一番多いのはゴミムシダマシだが、写真のように美しいゴミムシが少なくない。こういったゴミムシは昼間にも見られるが、…

マレーシアの写真は続きます→ 青く美しいハンミョウ。小型種で、日本のエリザハンミョウほど(10ミリ前後)。おとといのミツギリゾウムシ、きのうのカッコウムシと同じ倒木に見られた。本種は地面にも見られるが、基本的に倒木上をすみかとするようだ。多く…

マレーシアの写真は続きます→ カッコウムシの一種。肉食性で、眼と口器が発達している。この種はおそらくキクイムシを食べるのだろう。キクイムシの発生している枯れ木の上で見られる。(Apr 13 2007, Ulu Gombak, Malaysia)

ミツギリゾウムシの一種。とにかく細長い。ナナフシみたいな甲虫である。そして普通の甲虫のように交尾していた。(Apr 13 2007, Ulu Gombak, Malaysia) マレーシアの写真は続きます→

「あ、大きな鳥の糞だ」と思ったら、ゾウムシだった。白いモヤモヤは体表から染み出た蝋物質だろう。一皮剥けば黒いゾウムシが出てくる。(Apr 13 2007, Ulu Gombak, Malaysia) マレーシアの写真は続きます→

マレーシアの写真は続きます→ トビヤモリの一種Ptychozoon kuhli の若い個体。小松君がシャワー室で見つけた。このヤモリはなかなか見られないようで、今回初めて見た。あちこちから伸びた「飛膜」がみごとである。滑空の能力は定かではないが、「飛膜」の隠…

マレーシアの写真は続きます→ ヒメバチ(コマユバチ?)の一種。この頭から胸が赤、そこから下が黒という色調は、マレーシア周辺の虫の典型的な警戒色(かつヒメバチ擬態色)で、いろいろな虫に見られる。今年訪れた際にはコバネツツシンクイというかっこい…

マレーシアの写真は続きます→ アカガエルの一種Rana chalconota。日本のアカガエルはみな地上性だが、マレーシアには樹上性のものも少なくない。本種も樹上性で、葉や木の枝の上に座っているのがよく見つかった。一見アオガエルのような印象がある。(Apr 12…

マレーシアの写真は続きます→ 美しいマンマルコガネの一種Eusphaeropeltis sp.。先日のシロアリDicuspiditerms sp.の塚の基部から出てきた。この1頭きりで、この属のマンマルコガネは生態が不明で、シロアリの巣から見つかることはなかった。これが初の事例…

マレーシアの写真は続きます→ 木の枝をかじるカミキリ。(Apr 10 2007, Ulu Gombak, Malaysia)

マレーシアの写真は続きます→ ヨコバイの仲間の幼虫に集まるシリアゲアリの一種Crematogaster sp.。ヨコバイは植物から汁を吸い、糖分に富むその排泄物をアリがもらう。アリはそれをもらうためにヨコバイを外敵から守る。栄養共生といって、ヨコバイ、アブラ…

かわいいゴキちゃん3点盛り。エクアドルの写真ときにも述べたが、私はゴキブリに抵抗はなく、見つけたら喜んで写真に撮る。上はベニボタルと同じような色調のもので、おそらく擬態種だろう。葉の上を俊敏に飛び回る。中は林床の葉の上にいる種で、青く輝く…

今日は虫ではない写真を。いつも行くUlu Gombakの宿舎で、いまや第二の故郷のような場所である。長期滞在用の小さな建物(上)と、短期に泊まるときに使うことの多いドミトリー式の大きな建物(下)がある。徒歩15秒ほどで森の中に入れる。 宿舎には職員の…

ネコグモ科の一種。日本には種数の少ない科だが、東南アジアには結構いる。写真の種はトゲアリの一種に擬態しており、金色の毛におおわれた様子が大変よく似ている。残念ながら擬態の手本のトゲアリは写真に撮れなかったが、とにかく似ているのである。信じ…

Dicuspiditermesという属のシロアリの女王とその好白蟻性ハネカクシ。女王は2.5センチほど。シロアリは棒状の塚を作る土分解者である。他の土壌生物が分解して土にした植物遺体をさらに分解する。ハネカクシはFeldiniという日本にはいない族のもので、この群…

こちらに挨拶をするヤジリコメツキの一種Pachyderes sp.。前胸背板の後角が後方に強く突き出ていて、全体が矢尻のような形をしていることからこの和名がある。葉っぱの上に止まっていることが多く、地面を向いて歩いている私が目にすることは少ないが、掬い…

カタアリの一種Dolichoderus cuspidatus F. Smith, 1857。胸部の前後に長い棘があり、トゲアリのような格好良いアリである。カイガラムシを牧畜するアリで、適当な植物体上にカイガラムシを置き、そのカイガラムシが出す甘露(植物の汁を吸った後に出す排泄…

ガガンボに良く似ているが、サシガメの仲間である。ゴミアシナガサシガメの一種Myiophanes sp.。大型で、体長は25ミリほど。脚を広げるとその3倍近くあり、日本の普通種のアシナガサシガメを見慣れていると巨大に見えた。日本の同属種は絶滅寸前と言われてお…

ヨロイバエ科の一種。小盾板が大きく腹部を覆い、止まっているときはそこに後翅を隠している。同様の構造はキンカメムシ科にも見られる。体長は3ミリほどで、野外では一瞬ハムシのように見える。そして近づくと一瞬で飛び去る。この仲間は日本でも数例の記録…

ナナフシの一種、頭部が青く美しい種。暗い林内で自然光で手持ちで撮るため、ISOを上げたら、ザラザラの写真になってしまった。カメラの本体も換え時だと思ったのが2年前だが、未だに現役。(Apr 9 2007, Ulu Gombak, Malaysia) 間が空いてしまいました。→