断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

本:動物一般

「干潟の絶滅危惧動物図鑑―海岸ベントスのレッドデータブック」(東海大学出版)が出た。題名のとおり全国の希少な干潟の生物が目白押しで、干潟の生きもの好きにはたまらない内容。こんな図鑑が出るなんてすごい。レッドリストを並べてみても、かなり網羅さ…

川田伸一郎さんの「モグラ―見えないものへの探求心 (フィールドの生物学)」を読了(再読)。著者のモグラの染色体研究、そして形態学、分類学への開花の様子が野外調査を主軸に描かれている。楽しい調査の様子、調査の苦労、そして発見の喜び。著者のモグラ…

節足動物関係では久々の大著、小野展嗣編著「日本産クモ類」(東海大学出版会)が出た。日本のクモを総合的に扱った本としては、千国安之輔著「写真・日本クモ類大図鑑」以来である。本書は同定に主眼を置いており、740ページからなる本書の大部分は検索表と…

生協に買い物に行ったついでに、「生物の驚異的な形」、「動物分類学」を購入。 「生物の驚異的な形」はエルンスト・ヘッケルの画集。これだけまとまったものが安価で買えるのはすばらしい。極めつけは放散虫だが、この時代の設備でこれだけの細かい観察をす…

「日本の爬虫両生類」は帯に「史上最強のポケット図鑑」と書いてあるだけのことはあって、ものすごい情報量。残念ながら写真の質がいま一つで、コンデジ写真が多く、色調整もバラバラ。しかしそれを差し置いてもポケット図鑑とは思えない内容。 「淡水産エビ…

南九州の干潟の動物を紹介したとても良い図鑑。とくにカニ類の見分け方はわかりやすく、参考になる。西日本では共通種が多いので、南九州以外でもかなり有用だろう。私としては、中途半端に鳥類を扱うならば、一切削除して、その分、貝類や多毛類を充実させ…

【書名】 潜水調査船が観た深海生物 深海生物研究の現在【著者名】 藤倉克則・奥谷喬司・丸山 正【出版社】 東海大学出版協会【発行日】 2008年2月20日(第1刷)【ISBN】 978-4-486-01787-5【価格】 定価6800円(+税)【判・頁】 A4判/487頁 深海生物学の…

日本へ帰ってきて早速、海外調査に行きたくてウズウズしてきた。調査に出かける際、安全対策として、その地域の危険は生物を最低限知っておく必要があると思う。この本は大形哺乳類を除く動物、昆虫やクモ、ヘビなどのいわゆる「蟲」の危険な種が網羅的に紹…