断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

アリ標本の脱色とクリーニングと軟化の方法
http://www.myrmecologicalnews.org/cms/images/pdf/online_earlier/mn12_15-21_non-printable.pdf

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かの有名な脚なし翅なしノミバエVestigipodaの新種記載が出ました。昨年の春にマレーシアでヒメサスライアリのコロニーから採集したものです。

ヒメサスライアリの一種(Aenictus sp.18a)に運ばれるV.longiseta雌成虫。これを撮影するのにどれほど苦労したことか。

V. brevisetaV. intermediaの雌成虫。スケールは1㎜。

V.longiseta雌成虫の標本とアリの幼虫に混じる個体。こう見えて歩けます。腹部末端節が粘着質の膜質状になっていて、それを「足」にして、きわめてゆっくりとシャクトリムシのように動きます。
Three new species of legless, wingless scuttle flies (Diptera: Phoridae) associated with army ants (Hymenoptera: Formicidae) in Malaysia
by M. Maruyama, H.R.Disney & R. Hashim
Sociobiology, 52(3): 485-496.

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咲き始めたイヌサフラン。球根をおいておくだけで咲く。「コルヒチン処理」のコルヒチンを取る植物で、コルヒチンは知っていても、このイヌサフランは知らない人が多い。花が咲いたあとに土に埋めると、葉が出て、うまくいけば翌年も花が咲く。らしい。
就職してから論文書きの馬力がなかなかでない。気付いたのだが、生活が朝型になってしまったからであろう。大学院生のときは完全に夜型で、15時から16時ごろに通学、20時ごろに燃え始めて、3時ごろに疲れて、ラーメンを食べるか、一杯飲んで帰るという繰り返しだった。それでもなかなか生産性は高かった。多少とも夜型のほうが調子が出るというこの体質から抜け出せないものか。
明日より石垣・西表です。