断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

慌しく楽しい一日

今日は朝から再び小野君の案内で君津へ採集にでかけた。いつものように7時前に家を出、9時に駅に迎えにきてもらい、そのまま三船山へ。今回の主目的はケアリ類の羽蟻の採集であったが、首尾よく数種を採集することができた。たいへんケアリの多い山で、たいていの朽木には営巣している。ほかのアリもかなり多い。途中のキノコの生えた倒木で甲虫の撮影をした。写真はアカバデオキノコとヤマトデオキノコ。

昼過ぎに君津を出て、電車に乗ったところで新聞から取材の電話が来る。あとで掛けなおすことにしていただき、電車のなかで文春を読みつつウトウトしながら科博へ向かう。面白い記事があって、それは江戸弁の話しだった。普段よく使っている「おみおつけ」、「野暮用」、「とどのつまり」などが実は江戸弁であることを知る。たしかに味噌汁に対して使う「おみおつけ」は、東京以外ではあまり聞かない。漢字では「御御御付」と書くことを高校時代に先生に聞いた記憶がある。また、「山手(のて)」というのも面白かった。維新以後に東京に移住し、山の手に住んでいた人たちを、日本橋や神田の人たちが田舎ものとして呼んだ言葉らしい。

科博へ戻り、実験をし、取材の電話が来る。その後は慌しく採集品の整理やメールなどして、仕事が終わったら夜の11時近くになってしまっていた。アリのなかに思わぬものがあり、心躍った。明日明後日も忙しそうだ。