断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

といっても、有名な「生物の多様性」や「社会生物学」ではない。ケアリ属の分類学的再検討である。

Wilson, E. O. (1955). A monographic revision of the ant genus Lasius. . Bull. Mus. Comp. Zool. Harv., 113, 1-201.

実はなんと、かのE. O. Wilsonの博士論文はこの論文なのである。アリ研究者では常識だが、他の生物屋はに話すと驚く人が多い。そして今、自分がケアリ属を材料にいろいろな研究を進めており、このWilsonの体系を見直したりもしている。Wilsonのようになれるはずもないが、ケアリ属の研究に携わった他の研究者も、皆大物ぞろいで、なんだか縁起のよい分類群のような気がしている。

部分的なコピーは持っていたが、原本が欲しくて探していたところ、最近ようやく見つかった。普段はどんな文献もコピーで十分だと思っていたが、なんだか原本が欲しい論文だった。