断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

ちょっと面白いページを見つけてしまった。

http://www.insectariumvirtual.com/mariposas/hibridos/eng_hibridos.htm

スペイン人によるヤママユ飼育のマニアのページで、いろんなヤママユ同士の雑種を作っている。いまのところ、イザベルミズアオGraellsia isabellaeオオミズアオActias各種の雑種化に成功しているようだが、それら雑種の美しい模様と色彩には驚いた。イザベルミズアオはスペインとフランスの限られた地域のみに生息し、幼虫はマツを食べる。成虫の色彩は翅脈と翅の縁が茶色であとは薄青という洒落たものだが、マツに止まっていたら良い隠蔽色になりそうな模様でもある。オオミズアオ属の種は広葉樹を食べるが、雑種にはマツを与えているようだ。各雑種はオオミズアオ属各種の色調にイザベルヤヤマユの翅脈の模様を絶妙に残している。

日本ではクワガタの飼育がダントツで流行っているが、ヨーロッパではヤママユの飼育も結構流行っているらしい。そういえば、某昆虫即売会でヨーロッパのオオクジャクヤママユSaturnia pyri(ヘッセの「蝶」に出てくる”蝶”)の生きた繭が売っていた。違法だろうし、日本の気候にも適応できそうな種なので、ちょっと心配に感じた。