断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

18日と20日(昨日)にわたり、編集業者に同じ書類を2度送っていたことが判明。「同じものでしょうか?」とのメール。やっぱりバカ気味だ。

ここ数年、毎年クマゼミの声を近所で聞くが、その頻度が年々高まっている。小学生のときには、6年間通算で1回だけだったのに。今朝も声を聞いたので、樹を見上げていると、鳴き止んでしまった。すると、少し離れたところからも声が聞こえるではないか。結局、10メートル四方に3個体を確認した。数年前までに見つけた個体は三浦あたりから飛んできた偶産だったと思うが、去年あたりからは間違いなく定着していそうな雰囲気だ。アブラゼミ優勢が、10年くらいまえにミンミンゼミに入れ替わった。こんどはクマゼミに置き換わるのだろうか。

そういえば、先週の台風一過から急に秋が近づいたがする。科博周辺で、金曜日にアオマツムシとエンマコオロギとツクツクホウシを一度に初認した。それにしても焦るなぁ。ツクツクホウシが憎い。

セミといえば、なんでセミはセミというのか。諸説あり、一つには中国語の漢字の「蝉」を「セン」と読み、それが訛ってセミになったという。もう一つには、美しい背中から「背美」という意味だという。しかしながら後者は眉唾であり、あとから充てられた漢字に違いないと思う。セミを見てはじめに「背中が美しい!」と思う人がいるだろうか。それよりも先に大きな鳴き声に注目するのが普通だろう。第一、セミをざわざわあげなくても、背中の美しい昆虫は他にもいる。そして他に、「セミセミ・・・」という鳴き声に由来するという説がある。私はこれが一番受け入れやすいように思う。「セミセミ・・・」でなくても、なにかしらの声に由来する言葉が転訛したと考えることもできる。そして、中国語の「セン」とは、並行的に似たような言葉が生じたのではないだろうか。ちなみに韓国語でセミは「メミ」という。

今日は昼過ぎに校正を届けなくてはいけなかったが、暑いので科博の公用車(ベンツ)で高田馬場へ行く。ちなみにベンツは自転車の愛称。届けたはいいが、こちらの目次引きの作業が中途半端であったため、編集所で小一時間作業する。しかし、編集所は可愛いお姉さん率が高いので楽しい。帰りは延々と坂道。ベンツのタイヤの空気が抜け気味なので、余計に疲れてしまった。

その後は久々に実験。以前に科博の実験室に出入りしていた福永さんが、実家の山梨からモモを送ってきてくれていた。グレープフルーツくらいある立派なモモで、まずは実験の前に食べなくてはいけないと感じ、頑張って食べた。

帰りにカワラケアリの巣に寄ってみたが、相変わらず大量の羽アリを放出している。データベースの記述どおり、長期間、ダラダラと羽アリを出す種だ。このアリは河川敷などの氾濫地に適応しており、期間の長い羽アリの放出は、創巣期の河川氾濫(=営巣の失敗)に対する保険ではないだろうかと考えている。