断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昨日は科博の院生と非常勤の人々が壮行会を開いてくれた。20名くらいと卒業生も数名集まってくださった。幸せな楽しい夜を過ごすことができた。ありがとうございました。

「森と水辺の甲虫誌」が刷り上った。

いうまでもなく、私の実力と立場にはふさわしくない大役だった。著者の皆さんがこの若輩者を応援してくださった賜物にほかならない。本当によい経験になったし、この業績を生かし、なんとか就職して、日本の昆虫学の発展に寄与できればと思っている。

本の内容については改めて触れます。昆虫学会に数部持っていく予定です。

Aenictogitonを標本箱に発見!雄アリしか知られておらず、1属で1亜科を形成する特異なアリである。コンゴ盆地固有というが、ケニヤにもいるじゃん。アフリカもまだまだ調べられていないんだなぁ。

学会発表準備大々詰め。普通の人と違って、学会発表準備には年々気合が増している。だんだんと好きになってきたこともある。1ヶ月前にはもう9割9分まで出来ているのに、そこからなかなか終わらない。つまり1ヶ月間も大詰めなのである。今日も写真を付け足したり…。そこでAenictogitonを見つけてしまったり。

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森と水辺の甲虫誌 丸山宗利編著

甲虫がどれほど多様かに答える分類から最新進化学までの15話

■体裁 A5変判 336頁 並製 
■定価 3360円(税込み)
■発行 東海大学出版会 ISBN4-486-01738-2
■目次
1章  甲虫学入門 丸山宗利
2章  海辺にハンミョウあり 佐藤 綾
3章  オサムシの眼を通して自然環境を見る 堀 繁久
4章  エンマムシ研究,分類学と系統学 大原昌宏
5章  モンシデムシはなぜ埋葬虫か? 鈴木誠
6章  クサアリの巣の劇場 丸山宗利
7章  アリヅカムシの未知なる世界 野村周平
8章  クワガタムシ多様性の秘密を探る 荒谷邦雄
9章  家族で暮らす甲虫クロツヤムシ 常喜 豊
10章  タマオシコガネの自然史 近 雅博
11章  清流の妖精ヒメドロムシ 吉富博之
12章  サルノコシカケの中の住人ツツキノコムシ 川那部真
13章  個性豊かなマダラテントウ 片倉晴雄
14章  ネクイハムシの200万年 林 成多
15章  単子葉植物に適応したオサゾウムシ 小島弘昭
他 コラム

森と水辺の甲虫誌

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