断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

この夏最後の採集にDune Parkへ行く。今日はシカゴ大のPDとしてこの7月からシカゴに住んでいる大島さんの一緒である。革靴を履いてきたのにはびっくりしたが、気持ちはわかる。11時に駅に付き、森へ向かって歩く。セミの声やキリギリスの声はするが、目に付く虫は非常に少ない。もう秋である。道沿いのポプラの葉が淡く色づいている。

森へ入るとキノコが多く、キノコの虫を目的にすることにした。キノコは多いが、さすがにもともと虫が少ないだけあって、滅多に虫がいない。日本であれば、蓼食う虫の好き好きで、どんなキノコにも、多少とも甲虫が見られる。こちらでは豊富なキノコに唯でさえ少ない虫が散っている感じで、虫のいるキノコが非常に限られる。唯一、ヒラタケがあり、そこでオオキバハネカクシの一種やオオキノコムシが見つかった。とにかくキノコが豊富で、それだけは楽しめた。また、アイゾメイグチを初めて見た。キノコを割ると、割った面が見る間に濃い青に染まり面白い。

途中、ニセクワガタカミキリParandraの成虫の死骸を拾った。熱帯のカミキリで、日本であれば南西諸島にかいない稀な虫だが、ヨーロッパやアメリカでは温帯の林にも普通に見られる。

何かしら虫のついているMilkweed(オオカバマダラの食草)も実がなって枯れかけている。しかしその実につくOncopeltus fasciatusというカメムシは元気で、あちこちに成虫や幼虫の姿があった。

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また、Milkweedにはオオカバマダラの幼虫の姿はなく、代わりにヒトリガの一種Euchaetes egleの幼虫がたくさん見られた。見るからに毒々しく、おそらく体内に毒を溜め込んでいるのだろう。毛むくじゃらで小型はあるが、模様だけはオオカバマダラの幼虫に似ている。ミュラー型擬態なのかもしれない。

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湖岸の景色は雲ひとつない青空の下にますます美しい。今週で「夏」も最後とあって、本来は遊泳禁止である公園内で泳いでいる人も多い。シカゴでは明日の勤労感謝の日を最後に、夏の終わりとするらしく、以降は野外のプールも閉ざされる。

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久々の森歩きでかなり疲弊したが、やっぱり土の匂いを嗅ぎつつ緑を見ながら歩くのは気持ちいい。大島さんも久々ということで、喜んでもらえた。こちらも心細くなくてよかった。早め(15:40)の電車に乗ってシカゴへ戻る。

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帰宅後、体についたダニを探すために風呂へ入り(見つからず)、論文を書いて、夕飯を食べ、20時前に家を出る。今日はジャズフェスティバルの最後を飾るMingus Mig Bandの公演がある。

再び大島さんと会場で会う。疲れて眠りそうになったが、さすがにすごい演奏だった。

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その後は花火を見に行く。7-8月は毎週2回、湖で花火が見られる。だいたい毎回見に行っていたが、それも今日で最後。次の花火は大晦日に日付が変わるときである。

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