断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

富山大の鈴木先生から主要な著作の別刷り一式を頂く。先生のお人柄同様に「情熱的」とさえ思える力の入った論文やエッセイばかりで、これから読み進めていくのが楽しみだ。印象深いエッセイは若手懇の会報「Panmixia」に書かれた「「若手の会」設立の頃」(2005)というもので、これはぜひ他の若い分類学徒にも読んで欲しい。先生の師である岡田豊日博士を指して「当時の私の目には「”総論”を踏まえつつ”各論”を実践している」極めて少数の分類学者に思われた」とおっしゃっているが、今の鈴木先生はまさに「”総論”を踏まえつつ”各論”を実践している」数少ない甲虫研究者ではないかと思える。

微妙なニュース。漢字圏というのだけで字を統一する必要があるのだろうか。長い文化的隔離の結果、同じ漢字でも意味が変わってきていることが少なくなく、実際的な意味を感じない。一つだけ救われるのは「繁体字」(=正体字)を主体にするという点だが、これにも問題が多いだろう。中国の識字率は漢字を簡体字にしてから急激に上がったというから、繁体字に戻したときの混乱は予想できる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071106-00000003-rcdc-cn