断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

今日も多数の本が届いた。少しずつ紹介していく。
まずは安田守さんの「昆虫コレクション―集めて楽しむ (森の休日)」、本屋で手に取ったことはあったが、改めて見てみて、大変すばらしい本だとわかった。とにかく昆虫がかわいらしく描かれており、かといって擬人的ではない。小さな虫の生命の力強さを感じる。卵、幼虫期、糞、昆虫のさまざまな側面がありのままに描写されている。著者の得意とする白抜きの生態写真も特徴で、生きた虫を図鑑的並べた雰囲気が面白い。
今、絶滅の恐れがある水辺の生き物たち―タガメ・ゲンゴロウ・マルタニシ・トノサマガエル・ニホンイシガメ・メダカ (ヤマケイ情報箱)」は失われつつある里山の生き物の生活とその生息状況をとにかく丹念に書いた本である。保全に必要な情報源としても重要であるが、読んでいて、登場する生き物を失うことの怖さ、寂しさを強く感じる。教育書として本書の意義はこれだけでも十分だろう。