断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

日本産のシロアリノミバエ亜科Termitoxeniinaeの論文が終わりそうだ。やりながら実に面白い材料だと思う。もし優秀な学生が現れたら「シロアリと好白蟻性昆虫」を材料として、分類と系統、生態をやってほしいと常々思っている。しかし、これぞという学生にやってほしいという思いもあり、闇雲に勧めるつもりもない。非常に鋭い感性が必要で、相当な逸材でないと手も足も出ないと思うが、いまのところ思い当たる学生がいないのが実情である(別の分類群をやっている院生では優秀な人がいる)。なお、私の専門の「アリと好蟻性昆虫」の二番煎じにさせるつもりはない。実際、かなり研究手法が異なる。我こそはという人がいたら相談に乗ります。

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午前中に展示の会場へ。ラーメンを食べて大学へ。
今日は虫が好きだという女子高校生が来ていて、標本室を案内した。虫屋の女の子というのは虫屋度の高さに比例して強情な場合が多い。というのも、女の子が虫屋として成人を迎えるには、「虫キモイ」という周囲の声を一切無視する根性が必要で、同時に一定以上の頑固さも求められるからである。今日の子はそうでもく、やはり話してみると、虫は好きだけど、虫屋ではなかった。
とある図鑑を作ることにした。定価を下げるには自分で版下を作った方が良いとの出版社の方の助言を受け、アドビのInDesignを購入した。文章を書きながら版下を作るなんてちょっと変わっているが、点の位置や文章の長さを容易に調整できるので、考えてみたらもっとも理想的な方法かもしれない。

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セミについて調べごとをしていたら、私の登場するページを見つけた。
http://otona.yomiuri.co.jp/mystyle/mushi/090302.htm