断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

7時過ぎに苦しみながら起床。中瀬君の知っているインド料理店で朝食。わたしはロッティチャナイ。松村さんの頼んだものは傑作で、ナンにカレーが挟まったものをカレーにつけて食べるというものだった。
連日の運転(とくにTanah Rataと19マイルの間の道は気をつかう)で疲れきっていたので、午前中はゆっくりする。松村さんはGunung Jasarへ、別府さんは隣のクランタン州へ出かけた。中瀬君も疲れているようで、部屋で休むことに。
昼過ぎに19マイルへ行こうと話したのだが、松村さんが14時を過ぎても帰ってこない。もしかして別の登山口へ下りてしまったのではないかと、車でBrinchangや逆方向へ探しにいく。雨も降り出して、ますます心配になったが、しばらくして戻るとキョトンとして宿の前にいた。
昼食は肉骨茶(バクテー)。肉や臓物を薬草やお茶で煮込んだもので、この店のものは非常においしかった。
それから19マイルへ向かう。途中、ドリアンの屋台があったので、一つ選んで食べてみた。なかなか。屋台の横にツユクサがあり、松村さんのハムシがいるというのでスウィーピングを試みる。


次に移動して、ツユクサのありそうなところに車を止め、松村さんがスウィーピングを始めると、ドリアンの屋台のおばさんがそれを見物に来た。屋台に目をやると、そのドリアンがとてもおいしそうに見えたので、また一つ食べてしまった。アタリだった。

19マイルへ着くが、もう夕方だったので、いつもお母さんのところにハムシを買収に行く。今日は天気が悪かったのか、内容はいま一つだった。おじいさんは全然だった。目が悪くて見えないのだろう。

原住民の子供たちはみんな素直でかわいらしい。会うと話しかけて、あれは何だとか、いろいろ尋ねるようにしている。最初は恥ずかしがるが、すぐに笑ってくれる。

17時過ぎに中瀬君を道端に下ろして置いて行く。置き去りにしたわけではなく、灯火採集の場所である。私と松村さんはRingletの夜市を見物し、ランブータンの毛ない大きな果物とウォーターアップルを買った。魚は淡水魚が多く、コイ科の大型種のほか、グラミー、それとコロソマかメティニスのような南米の魚もいた。移入種帰化したものだろう。淡水魚がたくさん並んでいるのは楽しい。




18時過ぎに宿へ戻ると別府さんが真赤に日焼けしてわれわれを待っていた。クランタンは好天で、炎天下の土場でカミキリを採集されたとのことだった。かなりお疲れの様子で、早速、夕飯を食べに出かける。松村さんが肉骨茶を食べたいというので、私たちはそれを。別府さんは肉骨茶が苦手とのことで、別のものを注文された。
夕食後、標本商のウォンさんのところへ出向く。小型の甲虫を見るが、見るべきものがなかった。良いものはすでに業者に抜かれているのだろう。別府さんはカミキリを、松村さんは研究用のコガネハムシを選んでいた。
それから中瀬君を迎えに行く。下る途中までは霧や土砂降りの悪天候だったが、中瀬君が灯火採集をした場所では雨が降っていなかった。無数の蛾が飛来したそうだが、甲虫はほとんどなかったようだ。残念。
それから松村さんと中瀬君の夕食に付き合う。