断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

あまりの疲労に9時過ぎまで眠る。起こされたのに全く気付かなかった。朝食は中華店で粥。今日は夕方からクランタン州側へ下りて、夜の土場(木材の集積場)へ別府さんに連れて行っていただくことにした。
11時過ぎに19マイルに到着。今日でCameron Highlandも最後。夕方近くまでゆっくり採集することにする。ついでに村のなかで動物や子供の写真を撮る。







ようやくヒメサスライアリを見つけることができた。しかも2コロニー。ここは道が狭く、ヒメサスライアリの採集には向いていない。
ハムシをなかなか採れないおじいちゃんは、今日はがんばってくださった。マダラテントウそっくりの色彩のカメムシが白眉だった。バス停でそのおじいちゃんに明日帰る旨を伝えると、「明日帰るなら、水を買ってくれ」と言った。のどが渇いたのかなと思って水を買ったら、違うとおっしゃる。近くにいた若者に聞くと、水ではなくて酒と言いたいらしい。しかも4本くれとおっしゃる。失礼かもしれないが、なんだか不憫に感じて2本買って差し上げた。
中瀬君はすごいツノゼミを採集。悔しい。今日も午後から降ったり止んだりの天気だった。
16時半に宿に帰着。近くのネットカフェで久々にメールを見る。とくに緊急の用事はなく安心した。
17時半に宿を出てクランタンの土場へ向かう。途中、見晴らしの良いところで灯火採集をしたい中瀬君を下ろす。夕暮れに土場に到着。想像以上に広い。まずは車を止め、別府さんの車に移って、その近くの温泉の湧き出しを見に行く。中国人が来て卵をゆでるようだが、あちこち塵だらけで神秘的な景色が台無しだった。このあたりにはゾウがいるそうで、別府さんは以前に足跡や糞をみかけたという。
土場へ戻るとかなり暗くなっていた。早速、ゴミムシダマシを狙って木材を見回る。別府さんに湿度の高い材のある場所を譲っていただいた。電灯を照らしてものすごい数に驚いた。一つの丸太に大小数十から数百のゴミムシダマシがびっしりついている。採集開始3分で毒瓶が一杯になってしまった。とても全部採集することはできないので、確実に種を網羅するように選んで採集することにした。似たものの多い属は多めに、顕著な種は少なめに。結局、すべての材を見終わらぬまま、1時間半ほどで中瀬君を迎えに行く時間が来てしまったが、それでも十分に採集することができた。こんなに充実した、狩猟本能の満たされる採集は久し振りであった。また、周囲には何の明かりもなく、今日はほぼ新月なので、星空がすばらしかった。すばらしいところへご案内くださった別府さんに感謝。


中瀬君のほうはいろいろ甲虫を採ってくれていた。嬉しかったのはオオヒゲコメツキOxynopterus candezeiという6センチ以上ある巨大なコメツキムシ。その他、カミキリやクロツヤムシなど。
標本整理は明日のクアラルンプールでやるとして、荷物をまとめて12時過ぎに眠る。