断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

7時過ぎまで断続的に雨が降り、8時ごろに起床した。霧の隙間に青空が見える天気。周囲をよく見るとあちこちに地衣類がはびこっており、このあたりは平均して湿気が非常に高いようだ。
昨晩、小松君はヌカカの猛攻で早々に眠れなくなったそうだが、金尾君はすぐに眠ったらしい。2時過ぎに雨が降り出し、結局2人とも車で寝ることにしたようだ。金尾君にヌカカに刺されなかったのかと訊いたところ、たしかにチクチクしましたとのこと。知らないということは感じないということだと小松君は感心していた。
さて、五家荘での目的は、ヤマトヒゲブトアリヅカムシDiartiger spinipesというアリヅカムシで、熊本周辺の高所でしか採集されていない珍種である。昨年科博の野村さんが採集した場所を伺い、それで五家荘までやってきた。
たしかにアリの巣はたくさんある。石を起こして何十の巣を見ただろうか。残念ながら全く見つからなかった。
こんな珍種のアリヅカムシを最初に採集したジョージルイスはえらい。
次に草原環境へ行こうということになり、阿蘇へ下って、草千里ヶ浜へ行くことにした。
途中、コンビニの弁当で昼にした。なぜか真夏なのにおでんが売っていて、炎天下でそのおでんを小松君が食べていた。白滝2つと玉子1つだった。
草千里では、どういうわけか石を起こした跡ばかりで、ここでも無念な結果となった。ゴミムシでも探した跡なのだろうか。
またダイコクコガネを掘り出した(探した)深い堀り穴がそのままになっており、それがいたるところあり、虫屋の非常識には呆れた。牛馬はもちろんのこと、観光客もその穴に躓くかもしれない。
熊本市内で高速に乗り、20時近くに大学に到着した。古川くんが来て、標本を渡し、お別れした。