断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昼にタマネギの苗を買いに出掛け、それから大学へ。
今日から2本目の論文の絵描き。Salinamexusという属のハネカクシを扱っており、今日はその属の族への所属が明らかになった。某研究者が潮間帯ハネカクシをゴミ箱的にLiparocephainiという族に入れており、本属も一時そこに含めていたが、見当違いもいいところ。そもそも、Liparocephainiは単系統でないのはもちろん、そのcore membersは別の族のなかにすっぽり収まってしまうだろう。空論も甚だしい。というようなことを議論に書くつもり。
アメリカの研究者は形態をよく見ていない場合がある。向こうには専門の画家がいることが多く、画家が絵を描いて研究者が論文を書くという体制が少なくないが、本来、絵を描くときこそ詳しい観察ができるものである。某研究者の場合は、アメリカで学位を取ったのと、彼国の封建制もあって、学生に絵を描かせている。しかしその質が非常に低く、種の同定さえままならない。種分類も系統もいい加減というのは本当に困る。
絵描きの途中に一息入れようと下ろしたてのロトリングを机に置いたら、コロコロと転がって床に落ち、先端が折れてしまった。悲しい・・・。予備が1つあってよかった。
今日も藤野さんが展示の手伝いに来てくれた。夕方に劉さんが来て、モデルテストの結果が変だと相談を受けた。行きがけに買ったシュークリームをあげた。
カエンクラチャンは素晴らしかった。来年も調査しようと野村さんと計画を練っている。野村さんが国立公園局のワタナさんの博士論文を指導したおかげで、普通は許可取得の極めて難しい場所の許可がが下りており、こちらもできるだけ協力しなければならない。とりあえず6月くらいに長期で行きたい。