断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

風邪が治らず。でもかなりマシになった。明日は飲み会なので、早く治さなければ。
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マレーシアでは久々にダニにひどくやられた。地面に座ってヒメサスライアリの行列からハネカクシを採っていたとき、ふと気づくとズボンに数十頭のダニが登ってきていた。おそらくそこが幼虫の発生地だったのだろう。ハネカクシを吸虫管で吸う合間にズボンにつくダニを吸うことを繰り返し、200頭以上吸った時点で、「これは絶対にやられるな」と諦めた。このダニは痛いのが特徴で、もっと神経質になるべきだったが、その時は嬉しいハネカクシが次々にやってきて、それどころではなかった。
宿舎に帰ってズボンを脱いで、急いでシャワーを浴びて、服を着替えたのだが、おそらく洗っても取れなかったのだろう、その夜寝ている間に10頭以上に食いつかれ、朝になって痛みを堪えなから除去し、手の届かない部分は弘岡君に取り除いてもらった。食いつかれたのは、主に脇の下や股の周辺だった。それからしばらく毎日数頭に食いつかれる始末で、結局20頭以上に食いつかれてしまった。
一緒にアリの行列を眺めていた島田さんも小松君もやられ、2人とも食いつかれた部位の激痛に苦しんでいた。現地でも痛いことで有名だが、「やっぱり誰でも痛いんだな」と改めてこのダニの威力を知った。どこに食いつかれても痛いのだが、最高に痛いのが陰部についた場合で、誤ってダニの付着部位を引っ掻いてしまったときには悲鳴をあげたくなるほど。少なくとも涙がポロリと出る。タカサゴキララマダニに近縁な未記載種だそうだが、和名はオトコナカセにしたほうが良いと思う。クワガタの寄生ダニにクワガタナカセというのがいるので、それにあやかって。
ここへ来てようやく痛みがなくなってきたが、今でも食いつかれた部位に触れると少々痛む。また、ダニを引き抜くのには慣れているが、今回は1頭だけ口の部分が皮下に残ってしまった。それが他人に見てもらうのを頼めない部分で・・・。自然に取れるを待つしかないだろう。
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今回のマレーシアのツノゼミは14種あった(私のと小松君のと1種は久富さんの採集品)。他の人しか採っていない種が3種あるので、今回の旅行では17種採集されたことになる。Sipylusという今回初めて採集した属もあった(ピンクの紙)。これは飛んでいるのを見つけて採った。