断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

今日はゆっくりと起きて、学生さんの学振の書類を手直しした。
月曜からジュネーブに移り、Forelのヒメサスライアリのタイプ標本を検討する。それに備え、原記載の論文をダウンロードし、内容の確認を進めた。Forelの記載はかなりしっかりしており、あれだけ記載していて、多数のシノニムがないのもうなずける。地域変異と片付けられて過去にシノニムで消えた種も、かなり生き返るのではないかと思う。ヒメサスライアリではそうなることは間違いない。
論文の入手にあたっては、ここが便利:
Biodiversity Heritage Library http://www.biodiversitylibrary.org/
最初の検索時に、雑誌名のフル表記を知っておいたほうがよい。これほど便利なところはない。
Ebook and Texts Archive  http://www.archive.org/details/texts
充実している。しかし、文献の表記の仕方の統一が不十分で、検索しにくい。雑誌ごとに整理されればよいのに。片手落ち。
Hymenoptera Online Database http://hol.osu.edu/
ハチアリならばここが手っ取り早い。明らかに違法だが、最新の文献もかなり充実している。
学生時代に大枚をはたいて海外複写依頼で入手した文献が、いとも簡単に手に入るのは、なんだか複雑な気持ちもする。BHLはごく最近できたので、これから分類を始める人は、非常に楽をして文献を手に入れることが出来る。