断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「むしむしコラム・おーどーこん」。製作者の中さんから。インセクタリュムのようなちょっと専門的な一般向けの虫の話しだ。面白い。これからの更新も楽しみ。http://column.odokon.org/ その中にある「昆虫を扱う職業」。なぜか博物館や昆虫館に全く触れら…

林さんから。同定者として手前味噌ながらオススメは最後の海岸性甲虫。未記載種を含め、図鑑に出ていないものがたくさん図示されている。このように同じ拡大率の図版は大きさの印象を掴むのに役に立つ。底質や塩分濃度に関連した考察も非常に面白く、日本の…

最近は風呂でもらい物のAERAを読むことが習慣になっている。 また、これはもともとの習慣だが、寝る前には必ず本を読む。そうしないとなかなか眠れない。昨晩は1時過ぎに床に入るや東野圭吾の「手紙」をめくったら止まらず、朝の4時に読み終えるまで止めるこ…

ここ数日の陽気でスイセンとクロッカスが咲き始め、サンザシのような木が芽吹き始めた。スノードロップは満開。花壇に放置されているかのように見えたカランコエが伸びは始めた。これらの植物はウサギの餌とはならないようだ。 好蟻性HPに載せる標本の写真撮…

さて、もし相当本気で甲虫の分類をやりたいという学生が現れたら、何を勧めるかというと、自分だったら絶対にツチハンミョウ科である。目立つ虫なので、世界の博物館に標本が多いこと、大きいので観察がしやすいこと、地理的な分布(気候・地史)の性質が明…

某氏の日記に「甲虫の分類をやりたい、と言う若者がいたら、とりあえず何でも自分の好きなものを極めることを勧める」とあったが、もし自分が分類の学生を持ったとしたら、そんなことはさせられない。また、「誰もやっていない」、「新種がたくさんいる」と…

昨日は「華麗なる一族」を5話まで見てしまった。さすがに面白かった。しかしキムタクはどんな役でもキムタクだな、と思った。 これからマレーシア出発前の片付け大詰め。出発まで1週間である。レフェリーの作業やら、原稿書きやら、加速度的に忙しくなりそう…

表題の「塩の道」と「日本人と食べもの」、「暮らしの形と美」という、3つの章からなり、いずれも著者最晩年の講演内容を起こしたものだそうだ。昔から山奥の人は塩分の補給をどうしていたのだろうかと疑問に思っていた。やはり人間の体には必要不可欠なもの…

10月のANeT(アジアのアリ研究者の集まり)の「やや詳細」が出ていた。http://www.antdiversity.com/ なにやらチャンディガルChandigarhという地方空港が最寄らしい。インド航空でニューデリー経由でチケットが取れそうだ。それにしても採集遠足はないのだろ…

コメツキムシのサイト「Elateridae -Click beetles of the Palearctic region-」。写真が豊富で楽しめる。とくにphoto in natureという生態写真がすごい(標本写真の右側をクリック)。文献紹介もあるが、ヨーロッパ人がいかに東南アジアの材料に注目してい…

中二病という言葉があるらしい。内容を見て笑った。中学時代にこういったことを通り過ぎるのは大切だと思う。もっとも自分の場合、今でも類似した症状が現れるときがあるかもしれない。 Steiner夫妻から原稿に関する超長文メール。原稿より長かった。そして…

BoltonのカタログがCDになった。「Astonishing Army Ants」は先日ここでも紹介したもの。素直に面白い。 http://www.bioquip.com/specials/book_special.asp

「ボルネオ島で発見されたヒョウは「新種」=WWF」http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070315-00000318-reu-int 噴飯もののニュースである。これを読んで、また日本の記者が誤訳あるいは曲解の挙句におかしなことを書いているのかと思ったら、本家WWFの…

マレーシア準備その2。これもなかなか良い。全体に写真がきれい(古めかしいが)。難しいコウモリも顔の拡大がある。惜しいのはネズミ類が少ないことで、同定には使えない。モグラも出ていない。大型種はだいたい出ている。また、種によって分布の記述が後の…

日本は寒の戻りらしいが、こちらも今日から再び少し冷え込む。週末にはまた雪が降るそうだ。 論文書きや解剖に精を出す。懸案の解剖は意外と難しくなく、すんなり終わった。しかし貴重な標本はかなり痛んだ。 今日解剖したブツの一つ。マレー産ケブカヒメサ…

マレーシア用に10ドルで購入。なかなかヘビには出会えないのだが、見つけたときには名前くらい知りたい。トカゲやヤモリはよく見るが種数が多くて、なかなか覚え切れない。この本は小型でよくまとまっている。写真もとてもきれい。似たような本でカエルがあ…

風邪は9割がた治ったようだ。今日はポカポカ陽気で、20℃を超えた。しかし夜には5℃くらいまで下がるようなので、念のためにダウンを羽織ってきた。久々に見たミシガン湖は跡形の氷もなく、水面はどこまでも青い。鳥の舞う空の色はまるで夏のようだ。 共同研究…

やはり風邪は治っておらず、週末は寝込んでいた。昨晩は熱と頭痛に悩まされた。すでにかなり回復したが、今日も休むつもりでいる。 このところ急に暖かくなってきて、今日の最高気温は15℃を超えた。少し買い物へ出たが、すでにTシャツ1枚で歩いている人もい…

葛根湯を飲んで寝たら風邪が直った。マレーシアまであと3週間。その前に済ませなければいけないことがたくさんある。マレーシア航空のチケットもようやく価格が出た。結構高い・・・。 こんどのマレーシアはヒメサスライアリのハネカクシに99%の心血を注ぐ…

大学の非常勤をしていたときに、毎度の講義の最後に15分間、作文をさせていた。しかし、多くの場合、その日本語があまりにも酷かった。文章力に関してわたしも他人のことはいえないのだが、あまりに酷いと就職活動にも差し支えるだろうといことで、この本を…

蚊音(ぶんおん)。15khzより上の高音は20代後半から聞こえなくなるそうで、先生にバレないように授業中の着信音に使われるらしい。わたしは17959Hzはかろうじて聞こえ、他ははっきりと聞こえた。蚊の音は強烈で、こんなのが目覚ましになったら効きそうだ。h…

こんど日本へ帰ったときに「天下一品」のラーメンを買って帰ろうと思っているのだが、HPで見たら6食で4500円なり。高いとは思うが、こちらにいると1000円以上でも食べたく感じるので、考えようによってはこれほど安いことはない。 日本もふたたび寒さへ落ち…

今日は電顕資料の作成、原稿の返却、「蟻」の編集、論文の執筆と仕事が進んだ。論文は明日にはひと段落しそうな見込み。アリの解剖に備えて文献を探す。Schneirlaの「Army Ants」に良い解剖図が出ていて助かった。 先週の英会話では「conquer」がテーマだっ…

フロリダ産水生生物マニュアル。林さんより。http://www.dep.state.fl.us/labs/cgi-bin/sbio/keys.asp ふたたびUlu Gombakの昆虫。もっとも普通なオオキノコムシ。2006年6月18日

土曜出勤。目指せAlex Wildということで、4月からのマレーシア調査に備え、野外撮影機材の工夫をしてみた。Alex Wildは、少なくともアリに関しては、当代最高の写真を撮る人だと思う。まずシーンがいい。各種の生態をしっかり押さえている。こういうのはアリ…

今日のお客はDavid Grimaldi博士だった。一緒に昼食をとったが、予想通り、恐ろしいほどの博識。専門外の甲虫でも亜科名がスラスラ出てくる。また、化石による分岐年代や進化速度の推定に関する問題点の話しが多かったが、次々に具体例が出てくる。とくにシ…

午前中は英会話。今日は「I mean」、「You know」、「Yeah」の用法について学んだ。一生身につかない気がした。 実は12月に一時帰国して面接を受けてきたのだが、その正式な落選通知が届いた。正式な、というのは、しばらくのちに2位であったことを教えてい…

変わりのない日。解剖・絵描き・論文書き。解剖は微小ハネカクシの口器だが、半端でなく細かい。部品の大きさが0.05mm以下のものばかり。1mmの甲虫の交尾器なんて赤子。 写真はCyobius hashimi。好蟻性と思しきコガネムシ。