断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

秋に植えたチューリップが咲いた。 細谷さんに借りた「日本産コガネムシ上科図説 第2巻 食葉群I」を学内便で返す。その前に図鑑中で気になったことがあって、命名規約とにらめっこをして調べる。良い図鑑だが、それだけに影響力が大きいので、一つ書いておき…

ふたたびカメムシ。 2位を死守しています→ ベッコウバチの仲間はクモを狩ることで知られている。南米には巨大なベッコウバチがおり、一番大きなものは大人の手のひらくらいあり、タランチュラを狩ることで知られている。一方、東南アジアには巨大なツチバチ…

昼過ぎに六本松に行く。引っ越した比文が使っていた標本棚をいただけることになり、その現場に立ち会った。ドイツ400箱分のしっかりした棚が手に入ってうれしい。それから空き教室に行き、使えそうな机に「引き取ります」との貼り紙をした。六本松ではかなり…

エクアドルで見つけたカメムシ。 2位を死守しています→ 大型のヒラタカメムシの一種で、2センチ近くある。サルノコシカケの生えた倒木で見られた。おそらくキノコを消化して吸っているのだろう。最初に見つけたときにはびっくりして摘んだが、どこにでもいる…

今日は大潮なので、近所の河口に潮干狩りをしている人が大勢いた。河口の干潟といってもかなりきれいで、こんなところにアサリがいるのかと思ったが、帰る人のバケツを覗いたら一杯入っていた。そこで次の大潮にやってみようと思って釣具屋へ行き、どうせな…

そろそろエクアドルの写真の面白いものが尽きてきたので、ホルダの頭から少しずつ。 離されました→ おそらくドクアマガエルの仲間。上は葉の上で眠っているところ、下はびっくりして飛び起きたところ。カエルといえば一度だけヤドクガエルの仲間を見たが、か…

久々に長時間眠った。昼過ぎに畑を耕す。大小3畝作り、小さな畝(150センチX50センチ)2つにはそれぞれダイコンとつるなしインゲンを蒔いた。大きな畝(150X120センチ)はトマト用で、4月に入って苗を植えるため、堆肥と石灰を混ぜ込んだ。現在タマネギが…

再びアリ擬態のクモ。 → エクアドルのアリ擬態のクモは全体的に完成度が高かった。色や形はもちろん、大きさまで似せている。写真には撮れなかったが、目そっくりな模様のあるものまでいた。写真はハリアリの一種と(おそらく)それに擬態したクモ。腹部に節…

標本の整理と部屋の片づけをする。部屋のナフタレンが利きすぎているので、使わない標本箱は標本室へ移すことにした。しかし必要な標本がいろいろな箱に点在している状態で、お蔵入りしてよい箱というのがあまりなかった。標本整理を後回しにしてきたツケが…

珍妙なサシガメの仲間。 さすが→ 最初は何かと思った。ガイドのオリベリオはナナフシの子だと言っていたが、よく見たらサシガメの顔をしていた。体長は4センチほど。細い体に腹部がぷっくりと膨れており、前脚にはカマがある。なんとも不思議な虫だった。

大塚標本の棚入れ終了。なかなか壮観。ひとまずこれで標本の取り出しは容易になったし、ご遺族にもお見せできるようになり、一安心。しかしなにより、これからの整理が大変だ。無限にやることがある。当初は桐箱の中身をドイツ箱に移そうかとも考えたが、費…

エクアドルのコハナバチ。日本のコハナバチは黒地にシマシマのものばかりだが、南米に行くときらびやかなものが多くなる。南米にはシタバチというミツバチの一群もいて、それも同じく青や赤に光り輝く美麗種が多い。コハナバチには北米にも色鮮やかなものが…

アメイロオオアリの一種Camponotus (Tanaemyrmex) sp.の巣から蛹が採集され、そこから羽化したアリスアブの一種Microdon sp.。行き慣れたGombakにこんなきれいなものがいるとは思わなかった。ちなみにMicrodonとはmicro + odonで「小さな歯」という意味だが…

朝からバタバタ。大塚コレクション用の標本棚の搬入があり、夕方に工事が終了した。それからアルバイトの学生さんを呼んで、標本棚に箱を入れ始める。 夕方から「天天」で館長のお疲れ様会と事務のお姉さんの送別会。2次会は「串ぼうず」で軽く。 その後、大…

エクアドルで見つけた美しいノコギリカミキリの仲間。 おかげさまで→ ノコギリカミキリやウスバカミキリを含むノコギリカミキリ亜科はカミキリ科のなかでも祖先的な形質を多く持つ一群で、夜行性のものが多い。甲虫の夜行性種には地味なものが多いが、ノコギ…

今日は卒業飲み会の前に雑用を済ませる。今年は燃え尽きるまで頑張るほかなさそうだ。 マレーシアで中瀬君が採集したアリスアブの蛹から恐ろしく美しいアリスアブが羽化した。「恐ろしく」という形容詞がぴったりなもの。標本が固まったら撮影したい。 卒業…

エクアドルで見つけたハリアリの一種(属名わからず)。ヨコバイの幼虫を大事そうに抱えて運んでいた。 おそらく保護して甘露を受け取るのだろう。単なる餌とも考えられるが、そういう感じには見えなかった。 おかげさまで→

以前から気になっていた池ノ上利幸「花を訪れる蛾たち」を購入。予想以上に素晴らしい本だった。花に集まる鱗翅目といえば蝶ばかりが注目されるが、実はそれより圧倒的に蛾のほうが多い。そんな事実を説得力を持って示す本で、同時に著者の蛾に対する愛着の…

昨日は買い物に行って新しいメガネを作った。古いのをふんずけてしまったからである。そこで、以前に作ったものと同じ店で別のフレームで全く同じ度数で作ってもらったのだが、どうにも合わないようで、目の奥が痛くなる。同じ度数でも、眼とレンズの距離が…

これも見たかった虫のひとつ。 おかげさまで→ 種名はまだ調べていないがおそらくオサゾウムシの仲間だろう。大型で、3センチほどある。面白い特徴は吻に長い毛が生えているところである。普通種のようで、光に集まるものを何度かみつけた。

私は森を歩くのに「アングラーズハウス」の「アンクルブーツ」を愛用している。きっかけはGombakでお会いしたマシュヴィッツさんが短い長靴を履いているのを見て、これはよさそうだと思ったからである。ヒルが多く、水溜りもあるので、森を歩くのに長靴は必…

いつもマレーシアで泊まるUlu Gombakの宿舎は海外の研究者だけでなく、マラヤ大学の学生が研修によく利用する。ある朝、ラーメンを作っていたら、その一人の中国系の女子学生に「お湯が沸いたら先にスープを入れるあるよ」と言われた。これは目から鱗だった…

私の撮影は採集のついでなので、三脚を持って歩くわけにもいかず、写真の質には限界がある。また、最近流行の写真(虫の目、広角で背景も写す)にはあまり興味がない(ちょっとは撮ってみたい)。そこでこのごろは、「写真の少ない地味な虫」、「普通の人に…

エクアドルの取材でいろんな機材を見せていただいたが、ソニーの「まめカムHD」というのがとても気に入った。よく芸能人がヘルメットにつけている「まめカム」の10数年ぶりの後継機で、最近出た新製品とのことだった。カメラ部分が非常に小さく、本体と離れ…

今回最初に訪れたArchidonaは常に湿度100%で、木々に生えるブロメリアやコケは見事だったが、当然洗濯物は全く乾かないし、われわれのカメラはいきなり不調になった。私のカメラではストロボはイカれてしまい、思うように発光しなくなって、後半はろくな写真…

出身の北大農学部昆虫体系学教室で准教授の公募が始まった。まともに考えると某さんがそのままとなるのかもしれないが、そのあたりの事情はよくわからないし、結果を楽しみとしよう。「昆虫体系学」とは農学部にあるまじき良い名称で、実際には研究室内には…

擬態の続き。こんどは隠蔽擬態である。この種の擬態はバッタやキリギリス、カマキリ、ガなど、植物体上に住む昆虫に圧倒的に多い。写真はいずれもキリギリスの仲間で、それぞれ地衣類の生えた葉、コケの生えた樹皮、コケそのものによく似た模様を纏っている…

遅れて細石君が帰国した。福岡空港でスーツケースを空けられたらしい。福岡空港の税関職員はヒマでヒマで仕方がないので、やたらと追求が厳しい。私のときも「なにか預かっていませんか」、「調査なら土壌など持っていませんか」など、数分間もいろいろな質…

エクアドルの続き。 カレハガの仲間の幼虫。モルモットのようにふさふさしてかわいらしいが、触ってはいけない。白い毛に茶色い剛毛が覗いているが、これは強力な毒棘毛で、触ると大変なことになるらしい。ほかにも明るい黄色で巨大なものも見かけた。人間の…

疲れが取れず、午後より出勤。午前中は畑の雑草を抜き、タマネギに最後の追肥を施した。メキャベツは薹が立ち、食べる機会を逸した。クロッカスとスイセンが満開で、もうすぐヒヤシンスが咲く。それから少しすればチューリップが咲きそうだ。 大学では原稿に…