断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

オリンパスのPen(EP-1)はマクロ専用に買ったのだが、ネット上に虫の撮影に使っている声を聞くことがなかった。ここへきて新開さんが活用されていることを知る。ベローズをつけるとは思いもよらなかった。 この数週間試してきて、私はマイクロフォーサーズ…

選挙の結果は予想以上にひどいものだった。大学の業務はいろいろな点できっと悪い方に進むだろう。 午前中に共著論文の図版作成。ものすごく時間がかかってしまった。 今日で会期は最後。終了直前に会場を訪れる。これまでの準備や試行錯誤の毎日を思い出し…

昼過ぎに選挙の投票に行く。近所の投票所はわずか290世帯が対象のようで、ガラガラだった。国家公務員の給与が下がるという深遠な理由により、保守的に考えざるをえなかった。というのは冗談で、その党の言うことが一番現実的に思えた。その他の党は票集めと…

7時半の飛行機で羽田を発つ。羽田では搭乗口の近くにある蕎麦と饂飩の店で朝食とした。ちょっと高いけど、底が見えないほどの濃い汁がよかった。蕎麦には関東風の濃い汁に限る。 10時より会場で「昆虫博士が昆虫の名前を教えます」という催しがあり、比文の…

起きて立ち食い蕎麦で昼食のち、実家の近所の喫茶店で論文を書く。空いてはいたが、昼時の喫茶店は御婦人のたまり場で、大変うるさい。飛行機のなかで寝ようと持ってきた耳栓が役に立った。もっとも、喫茶店で論文を書くほうが悪いのだが。15時に入谷の自然…

本日より東京へ。窓から伊豆諸島や小櫃川河口が見えた。 新島 小櫃川 11時に羽田に着き、12時に新大久保で友人と待ち合わせ、韓国料理店でビビンメンを食べる。新大久保から歌舞伎町界隈には数百軒の韓国料理店があり、それだけに競争が厳しいようだ。行きつ…

おなかがプヨプヨのハエやアリヅカコオロギを、くしゃっと変形させることなく乾かす方法にはいくつかあって、最も優れた方法は臨界点乾燥器にかけることである。それとほぼ同様の結果がhexamethyldisilazane (HMDS)という試薬を使うことによって容易に得られ…

「パワー森林香」とその携帯用皿を買う。前回のマレーシアで岸本さんが使っており、欲しくなった。けむりがモクモクと出ていて、いかにも効きそうな雰囲気。専用の皿も頑丈そう。 もちろん、一箇所で虫を長時間観察する際には、使わないほうが良さそうだ(虫…

27日の晩は久々に若手虫屋の会で集まって飲むことになった。楽しみだ。 - あることに関して「相手のことで自分の今後の行動を制約するのは実にむなしいです」とのご助言と激励をいただく。ありがたいことです。 - 朝から実験指導。サシガメの劉さん、ヨコバ…

午後から展示室へ。今日は休日なのに人がやや少なかった。 その前に、うす曇りの良い感じだったので、官舎の庭で虫を探して、オリンパスPen(E-P1)で試し撮り。もうクマゼミの声は少なく、ツクツクボウシばかりになっている。 テレ端。キバナコスモスで蜜を…

27日より29日まで帰京することになり、航空券を買う。滞在中の予定はすでにぎっちり。 - 官舎の庭にクロバネツリアブが多い。同属種はハチ、アブ、コガネムシなど、いろいろな昆虫の幼虫に寄生するそうである。見ていると地面に卵を産んでいる。ツチバチやヒ…

昨日より1泊で福岡の青少年自然の家に行っていた。「ひらめき★ときめきサイエンス」という科研費関係のイベントで、中高生対象に博物館の教員が寄って集っていろいろ教えるというものである。昨日の昼間は、英彦山の中腹まで上がって、石や植物や陸貝を採集…

あんまり疲れたので今日の午前中は夏休み。 - 昨日の昼は冷やし中華を食べた。福岡ではトンコツに細麺が基本なので、ラーメン屋に冷やし中華というものがない。そもそも豚骨ラーメンは中華ではない。したがって冷やし中華は、稀にある醤油味のラーメン店か、…

夜明けにヒグラシの声を聞く。意識おぼろげながら、なかなかいいものだと感じた。うちの近所にはハルゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシがいる。朝から猛暑。 - 学生さん3名と生協に航空券のチケットを買いに行く。仁川経…

京大の長太さんの欲しているセミを採ることになった。目的を持ってセミを採るというのも楽しい。今朝はさっそく駅までの道すがらクマゼミをアブラゼミをつかまえた。ビニール袋にいれてそれをズボンのポケットに入れたのだが、電車のなかでジージーと鳴いて…

午後から展示会場へ。双子の女子中学生が来て、将来昆虫の研究をしたいとのこと。今回の展示は子供向けとはいえ、真の目的は昆虫に興味を持つ中高生に研究のきっかけを作ってもらうことである。その点で、会場に中高生が来るとうれしいものである。 帰りの電…

最近の論文と比較しながら素木得一の古い論文の記載(ハエ)を読み解いているのだが、まるで暗号解読のようだ。問題は(私の知識不足と)ハエの口器の複雑さと多様性にある。たとえば口吻。この口吻というのは、ハエでは口器のいろんな部分が退化したり発達…

「セミの音に残る「戦禍」 隅田公園、なぜか一種類のみ」- 困ったニュースだ。 http://www.asahi.com/national/update/0813/TKY200908130164.html 子供のころ、近所(江戸川区)にいるセミは圧倒的にアブラゼミで、わずかにニイニイゼミ、ツクツクボウシが見…

「増補改訂版 昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」が届く。「昆虫の図鑑採集と標本の作り方―野山の宝石たち」の改訂版で、掲載種数が500ほど増えている。初版もすごかったが、この大きさで2542種とは半端ではない。解説が簡潔かつ丁寧で、九州南部から沖縄の種…

午後から毎日新聞の取材で、1時間ほど会場を案内する。1時間もかかるとは・・・。疲れて受付でボーっとしていたら、4年生の北野君が去年卒業した大田さんと田淵さんが連れてきた。わざわざ会いに来てくれたそうで、うれしいものだった。 夕方から大学に戻っ…

アフリカ産のヒゲブトオサムシの仲間。左からPaussus hirsutusとP. sphaerocerus。左の学名は「毛深い」の意味で、その名のとおり毛深い。右は「球状の角」の意味で、その名のとおりまん丸い触角を持つ。右の種の触角はまん丸い上に黄色い菓子パンのような色…

むわーっとする猛暑。午前中に展示会場へ官舎の近所の川の手すりにタイワンウチワヤンマを見つけた。昨年のハネビロトンボに次ぐ新鮮味。ネットで調べたら、両者とも近年北上しているらしい。 8月8日に不審な人物を目撃したと言ったが、学生が深夜にかくれん…

朝から実験指導。4年生3人、留学生の劉さんに、Exo-Sap ItによるPCR産物の精製、Big Dyeによるサイクルシーケンス、エタ沈、乾燥を教える。通常なら4時間半で終わるものだが、1時間ほど余計にかかってしまった。 夕方から少しだけ研究。西表のノミバエを見て…

プロフィールの写真を変更した。Ebbrittoniella ignitaというマンマルコガネ。今年の3月にマレーシアで同行の松村さんが採集してくれた。陽光下で赤っぽい虹色に輝く姿はいまでも目に焼きついている。ignitaは「燃えるような」という意味で、この鮮烈な赤色…

久々に畑のお世話。最近までの長雨の間はトマトが不味くて、しかも高温多湿で熟す前に腐ることが多かったので、ほうっておいた。そうしたら、腐ったトマトにシロテンハナムグリとカナブンが集まって、それが周りの新鮮なトマトを爪で傷つけて、収穫できない…

エクアドルで小松君が採集したマンマルコガネの一種Germarostes sp.。共同研究者のバレリオさんから速攻でメールが来て、新種とのこと。かなり大形で、日本のダルマコガネくらいある。すばらしい造形。

昼から展示会場へ行き、子供と遊ぶ。終了後に大学へ行き、シロアリノミバエの論文の続きを書く。気付くと23時を過ぎていた。建物を出るときに不審な人物を目撃。植え込みの藪の中に逃げた。 マレーシアUlu Gombakのマンマルコガネの論文は今月中に投稿の予定…

節足動物関係では久々の大著、小野展嗣編著「日本産クモ類」(東海大学出版会)が出た。日本のクモを総合的に扱った本としては、千国安之輔著「写真・日本クモ類大図鑑」以来である。本書は同定に主眼を置いており、740ページからなる本書の大部分は検索表と…

日本産のシロアリノミバエ亜科Termitoxeniinaeの論文が終わりそうだ。やりながら実に面白い材料だと思う。もし優秀な学生が現れたら「シロアリと好白蟻性昆虫」を材料として、分類と系統、生態をやってほしいと常々思っている。しかし、これぞという学生にや…

O方先生に図録を届ける。ついでに細石君の様子を観察に行くと、小説を読んでいた。さすがに秀才は余裕だ。 おとといから職場体験だとかで中学生が博物館に来ており、かわるがわる教員が付き添っている。今日は最終日で、私が展示会場へ連れて行き、受付をし…