断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昼過ぎに業者の人がきて打ち合わせをした。やっぱり今年はいろんな虫の出現が遅れているようで、ニイニイゼミだけでは取材効率が悪いということで、出張は延期となった。こちらは今月前半に抱えている仕事が多いので、少し助かった。

今日は雑用の合間を縫って原稿書きと論文読みを進めることができた。編集雑誌の入稿もし、すっきりする。

このところ夕飯はカップ麺か蕎麦か吉牛だったので、「少しは健全な日を送ろう」というモットーの一環として、今日は早めに科博を出て、定食屋でホッケ定食を食べた。その後、高田馬場の編集業者に原稿を渡しにいく。編集業者の方は朝9時半から夜の12時過ぎまで仕事をしているそうで、20時半に行ったら明らかにお疲れの様子だった。明らかに健全とは見えなかったが、お忙しいのだろう。現にわたしもわがままを言ったりしているので、その方の不健全に貢献してしまっている。こうやってモットーを実行できる自分は幸せな部類だと感じた。その足で本屋へ立ち読みに。床に座って雑誌を読んでいる人がいたが、自分も立ち読み目的なので、偉そうなことは言えない。そのあと、再び「少しは健全な日を送ろう」というモットーの一環のもと、喫茶店に行くことにする。女の子がいたらもっと健全だったかもしれないが、それは贅沢というもの。パソコンを開いて少し仕事。これは不健全だ。

家に帰ったら、濡れた洗濯物のあたっていたヒマワリの葉がカビていた。ヒマワリは湿気に弱く、ベランダ栽培ではうどん粉病にもかかりやすいの注意が必要だ。って、誰にも必要ないか。

今日はマレーシアのサルノコシカケの上にいたオオキノコムシ。どしゃ降りのなか撮影したので、キノコが濡れている。これにそっくりで、紋の大きなものはジャワでもマレーのどこでもよくみかけるが、この種は初めて見た。きっと珍品にちがいない。片山君にあげた。ところで、この四つ紋というのは、さまざまな分類群の甲虫にわたって並行的に進化している。とくにキノコに集まる甲虫に多く、代表的なものにオオキノコムシやゴミムシダマシがある。また、死体に集まるモンシデムシの仲間にも四つ紋は共通する。臭い虫や不味そうな虫に多いので、おそらくはミュラー型擬態の警戒色と思われる。ちなみに、四つ紋はアジア熱帯の虫に圧倒的に多く、アフリカ熱帯や中南米では別の警戒色を持つ甲虫が多い気がする。各地の風土ごとに鳥などの捕食者の嫌う色彩というものがあるのだろうか。少なくともアジアの甲虫の間では、四つ紋は一種の流行なのだ。

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