断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

ケアリの論文を書くにあたり、いくつか必要な材料があるが、どうしても手に入らないものがあった。それは新北区(カナダと北米のあたり)に固有のグループで、カナダの知り合いを通じて各地にwantedしていた。今日、ようやく色よい返事が得られ、やった!という感じ。André Francoeur博士といい、新北区のヤマアリやクシケアリなどのファウナ解明に貢献した方で、大昔にはWilsonと共著の論文も書いている。その方が送ってくださるという。

Francoeur博士はUniversité du Québec à Chicoutimiの名誉教授だが、研究に関しては未だバリバリの現役で、日本のタカネムネボソアリとクシケアリ類が見たいとのこと。早速送ることした。日本のクシケアリは未同定種(学名未決定種)が多いが、きっと新北区と関係のあるものもあるはずで、なにか有用な情報が得られるかもしれない。日本には以下の8種がいるが、確実によくわからないものは4種、"rubra"も検討の余地あり。

Myrmica jessensis
Myrmica kotokui
Myrmica kurokii
Myrmica rubra
Myrmica sp.5
Myrmica sp.6
Myrmica sp.7
Myrmica sp.8

帰りの電車で、いまさらながらBeutel & Pohlの内翅群の高次系統に関するレビュー論文を読む。すごくためになりました。
Beutel, RG and H. Pohl. 2006. Endopterygote systematics – where do we stand and what is the goal (Hexapoda, Arthropoda)? Systematic Entomology 31(2):202-219.

ちょっぴり話題のネジレバネの系統的位置に関する論文↓を読むには、事前にこのBeutel & Pohl論文を読んでおくとよいだろう。
Bonneton F, Brunet FG, Kathirithamby J, and Laudet V. 2006. The rapid divergence of the ecdysone receptor is a synapomorphy for Mecopterida that clarifies the Strepsiptera problem. Insect Molecular Biology 15(3):351-362.


写真がネタ切れです。そろそろ撮影に行ってきます!

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