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アリヅカコオロギの撮影のついでに、以前から検討したかったアリの標本も見てみた。手始めにアリ類データベースでは「働きアリでは区別がつかない」と書いてあるアメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリを比較してみたところ、いくつかの決定的な違いが見つかった。もう少し巣の数を増やしたいところだが、たぶん確実だろう。女王ではかなり違うのだから当たり前かもしれない。「決定的」とはいえ、一度電顕で見てみないとわかりにくい形質なので、データベースの記述はやむをえないとは思う。いずれデータベース改変の折にでも情報提供したい。
1963年に出版された北隆館の「中根猛彦・大林一夫・野村鎮・黒沢良彦:原色昆虫大図鑑第2巻(甲虫篇)」の学名等を最新のものに直すという企画が上がっており、私はヒゲブトハネカクシ亜科の担当(2プレート分)をおおせつかった。いわずと知れた歴史的な昆虫図鑑であり、子供のときに図書館で見て神々しさすら感じたものであり、恐れ多い。しかし、そのような図鑑が40年以上の月日を経て再び”生き返る”とは素直にすごいことだと思うし、今は亡き著者の先生方にとっては喜ばしいことであると信じたい。