断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

6時半に起き、7時朝食、7時半にホテルを出る。永幡さんの住んでいるところへ行き、付近でミンミンゼミの録音をする。朝早いので、ミンミンしか鳴いていない。しかし、あまりにも密度が高すぎて、なかなか単体で「みんみんみん」と聞こえるところがない。ようやく、一匹で鳴いている個体にマイクを向けて録音できた。

次に川西町のエゾゼミの場所へ。着いてすぐ、わずかながらに鳴き声を聞き、幸先よいと思ったが、そのあとが続かない。日は照っていて暖かいのになぜだろう。やっぱりエゾゼミも極端に少ないようだ。2時間ほど待つが全くダメ。松林の林床にはホソハンミョウが非常に多い。その気になれば50頭くらいはすぐに採れそうだ。この種はクロオオアリに擬態しているといわれているが、同時にクロオオアリも多かった。テラニシケアリの巣も見つけた。行列をたどって巣を見つけ、チイロアリヅカムシの一種Batristilbus monstrotibialisが採れたのは収穫だった。テラニシケアリに固有で、日本未記録の珍種である。

次に実績のある別の場所へ行くが、そこでも声は聞こえない。晴天で暖かく、絶好のセミ合唱日和なのだが・・・。

昼は米沢ラーメン。さっぱりしてとてもおいしかった。

次に蔵王へ行く。車の中で寝ていたので、いつの間にか涼しい山の中にいた。目的はコエゾゼミだったが、全く鳴いていない。クシケアリやトビイロケアリを採集する。トビイロケアリは触角の長いタイプで、おそらく一般にヒゲナガケアリと誤同定されているものである。その雌が採れ、とても嬉しかった。セミは残念だが、ハズレ年なので仕方ない…。

夕飯は山形市内の居酒屋へ。永幡さんの飲みが控えめだった。なぜか小説の話しで盛り上がった。