断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

同じように海外学振で渡米したいという方からたびたびメールを頂いた。自分は相当に旅慣れているつもりだったが、やはり生活となると別で、今でも些細なことに戸惑うこともしばしば。アメリカでも、研究室によっては日本人ばかりで、日本にいるのと変わらない生活ができる場所もあるらしいが、そういう分野はむしろ少ないであろう。そんなわけで、自分自身の備忘録と将来の渡米研究者への情報提供を兼ね、ここに新たな項目を設け、アメリカ生活で気付いた点を記録しておきたい。まずはビザの取得に必要な書類の話しから進めたい。

1.D-2019の発行。この書類はビザの取得時に受け入れ機関の受け入れ承諾の意味を成すもので、受け入れ機関が公文書として発行する(正確にはアメリカ外務省の発給を通じているが、これはこちらが関与するところではない)。受け入れ機関の事務がしっかりしていれば、数日で送ってもらえるが、大学などはそうでない場合も多いそうなので、早めに頼んでおくことが肝心。発行の際に必要な情報は、生年月日等のごく基本的な情報のほか、学振から受け取る給与の額(ドル換算なので大体でよい)程度。あまり重視していなかったが、D-2019という書類がビザ発給以外にもかなり役に立った。入国審査には必ず必要だし、勤務先と給与が書いてあることから、部屋を借りるにも最重要な書類となった。ビザ発給時に一緒に返送されるが、大事に持っていくこと。

2.海外学振の研究者はJ-1という枠でビザを取得することになるが、その際に経済状況を示す書類が必要になる。これは、学振にお願いすれば、給与額と滞在期間を明記した書類を発行してもらえる。それだけあればOK。ちなみにD-2019の給与額とその書類の給与額が少し違っていたが、ビザの審査には全く関係なかった。そこまで見ないということ。

3.渡米期間が決まり、D-2019が届けば、あとはビザの申請のみ。その続きはまた。