断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

朝7時前に家を出て、8時半に成田に到着。チェックインする際、4月から預け荷物の重量規制が変わったとのことを聞く。3月までは、一人頭公式には25kgまで、実際には30kgまで許された。しかし、4月から公式には20-23kg、実際にも25kgまでに引き下げられたようだ。マレーシア出発日のことも納得がいく。そして、荷物一つあたりの重量にも規制がかかったようで、32kgまでに変わったそうだ。したがって、大きく重い荷物は、今後預け荷物としては持っていくことさえできないということになる。今回の場合、予約が3月だったので、一人頭30kgまでの荷物でも大丈夫とのこと。今後の海外調査では機内持ち込みすべきものが増えそうだ。この話しはANAで聞いたので、他の航空会社の状況はわからない。少なくとも、大韓航空では、去年からもっと厳しかった。

それにしても今日は大変な荷物である。スーツケースにできるかぎりの文庫本を詰め込んできたので、それだけで40kg近くになってしまい、それに加え15kgくらいの顕微鏡機材、7-8kgのカメラ機材があったので、あわせて60kg以上の荷物を抱えることになった。空港までの道のりですでに疲弊。

昨晩は一睡もせずに必要な文献を整理したり、音楽CDをパソコンに落としたりする作業をしていたので、搭乗早々に眠る。仕方ないのだが、隣の席に0歳と2歳くらいの姉妹がいて、不規則に起こされる。起きたときに「それでもぼくはやっていない」を見た。感動したり泣かされたりする類のものではないが、とても良い映画だと思った。

朝の8時に着陸。相変わらず念入りな入国審査の後、自宅へ着いたのは10時半だった。タクシーを考えたが、朝の通勤で渋滞すると思ったので、電車で帰った。やはり荷物の重さに疲れきった。

早々に博物館へ行き、ニュートンさんとマーガレットさんに挨拶する。お二人は明日の夕方からドイツの国際ハネカクシ会議に旅立ってしまうのだが、その前にこの春からシカゴ郊外で行う予定の採集調査の許可について相談しなければならなかった。しかし、マーガレットさんがすでにご自身の名前で許可を取り、共同調査者として私の名前を入れておいてくださったとのことだった。アメリカで採集するにはどこでも許可が必要だが、大抵の場所ではそれほど難しくなく、数通の簡単なFAXのやりとりで済むそうだ。

日本からアメリカへ着くと、すぐに眠ってしまい、それが原因で時差ぼけとなるのだが、今日はなんとか夜まで寝ないようにしようと思っている。しかし、これをここまで書いた段階で、かなりウトウトときている。。。

そういえば今回、卓上ペット用にCarebaraというアリの脱翅雌とアリヅカコオロギを持ってきた。うまく生きてくれるといいのだが。Carebara(今はOligomyrmexも含まれているが、狭義の属)では、小さな働きアリに対し、非常に大きな雌と雄であり、その対比がとても面白い。写真を見つけた。黒いのが羽蟻。周囲の黄色いツブツブが働きアリ。