断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

熱帯の土壌から採集できる甲虫で、最も多様性が高く、個体数も多いのは、ハネカクシである。そしてその中でも最も形態的な多様性が著しいものがアリヅカムシ亜科である。大きなものでも4mm止まり、小さなものは1mm程度だが、どれも個性的な姿をしている。写真はダルマアリヅカムシの一種Plagiophorus sp.で、体長は1.5mm程度しかないが、非常に面白い形をしている。死んだふりをしている下の写真の見ればわかるが、雄は触角の先端節がお椀のような形をしている。雌の触角先端節がこのお椀にぴったりとはまるようになっているのである。残念ながら誰も実際には観察していないのだが、交尾の際には雄が触角を使って雌の触角を押さえる可能性が高い。北大の同級生の菅谷君が見つけたことで、数年前の昆虫学会の発表では好評を博していた。これらは小松君の写真。

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