断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

片手鍬は日本人の虫屋にはおなじみの道具だが、日本でしか売っていないので世界的には知られていない。主に朽木を割ったり、地面に穴を掘ったりすることに用いるが、そういった用途に対してこれほど優れた道具を他に知らない。欧米では、朽木を割る際に岩石用のチゼルハンマーが使われるが、刃の部分が甘くて繊細な作業ができないばかりか、重いので長時間の使用に厳しい。そして土を掘るにはショベルが使われるが、根の張った土壌を掘るには力がはいらずに大変効率が悪い。また片手鍬は、地面をならしたり、シフターに入れる土を掻き集めたりと、作業内容の適応範囲がきわめて広い。土や朽木に関係する昆虫を採集する人には必携の道具といえよう。価格は1000円から1500円程度で、ホームセンターで買える。ただし当たり外れがあるのでご注意。以前にも紹介したが、ここの商品はとても良かった。

http://www.hounen.co.jp/kuwa.htm
このF-012かF-013がよい。

私は左のホルダーをベルトに通して腰からぶら下げて持ち歩いている。

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