断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

日本に帰る前、日本にもって帰るために、こちらでいくつかの本を買っている。理由は日本への送料が浮くから。その中でガイドブックをいくつか。

アメリカとカナダのハンミョウのガイドブック。全種・ほぼ全亜種の標本写真、分布図、解説がある。完璧なフィールドガイド。標本がきれいで、白い紋がきれいに残っているうえに、きれいに展足されている。写真の撮影技術は今ひとつだが、そういった写真がズラリと並んでいる様子は壮観としか言いようがない。とにかく北米のハンミョウの多様性を目の当たりにできる素晴らしい本。

カリフォルニアの甲虫相を概観できる本。カリフォルニアは南北に細長く、北米でも指折りの多様な昆虫相をもつ。写真数が物足りないのは残念だが、日本とは全く違うものが多く、それだけでも楽しめる。

上の本と同じ著者によるもの。写真はより少なく、「カリフォルニア甲虫学入門」といった感じで、採集から標本の作り方、研究史、甲虫の生物学的な話しなど、読み物的な色あいが強い。

南アフリカの昆虫のガイドブック。遠い異国の地の虫であるが、分類群によっては日本の虫とあまり遠くないものもあるし、全く違うものもある。とくに面白いのは砂漠の昆虫で、珍奇なバッタやゴミムシダマシ多様性は見事である。2004年の改訂版で、最後にカカトアルキの写真と解説が付け加えられている。