断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

8時半起床。とてもよく眠ったが、疲れが取れない。標本の整理の後、9時半にロッジを出る。

朝食はにんにくの芽(とても細い)と豚肉を炒めたものと鶏肉のカレーをかけたごはん。

まずは片山君とバナナトラップを作り、ビジターセンターの裏手に設置することにした。ペットボトルを拾ってきて、上部にU型の切れ込みを入れ、そこを開いてバナナを投入する。ペットボトルの口を紐で結び、トゲのある椰子の上部に結びつけた。樹上に設置するのは、ケモノによる被害が予想されるからである。また、一緒に腐肉トラップを一つ設置した。

トラップを設置しているときから小雨が降りはじめ、11時ごろには土砂降りとなった。そのまま走って食堂へ行き、お菓子を食べながら小松君と片山君の到着を待つ。12時過ぎに小雨となり、片山君が戻ってきた。橋の下に避難していたそうだ。まだ空腹感がないが、昼食にカマボコの入った黄色い麺のスープを頼む。

13時近くに小松君が戻ってきたころに雨はやみ、再び森へ出る。昨日見つけたヒメサスライアリ(Ae13)の巣を見に行くと、ちょうど移動行軍が始まっており、さて観察しようかと思ったら、どの行軍も藪のなかにあり、とてもやりにくい。そうこうしていうちに行軍を刺激してしまい、警戒した行列が再び巣へ戻ってしまった。しばらく様子を見るが、なかなか移動が再開しない。疲れがひどく、行列を眺めながらウトウトとしてしまった。

食堂で一休みしようと道を下ると、途中に別のヒメサスライアリの行軍を見つけてしまった(Ae14)。24日のものと同種で、ハネカクシの追加を期待したが、仮巣が地下深くにあり、手も足も出なかった。

道すがら20cmほどの大きなヤスデを見つけたので、トラップにするために捕まえてグチャグチャに潰した。すると見る間に大型で美しいのエンマコガネが飛来した。不織布の袋にヤスデを詰め、木の枝からぶら下げ、下に受け皿を置き、トラップとする。そうこうしているうちに18時となり、食堂へ戻る。

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夕食は豆腐のスープと小ライスと鳥の唐揚げ。

小松君も疲れがひどいらしい。小松君によると、昨日の数百匹のヒメサスライアリの毒が効いているのではないかとのこと。たしかにそんな気もする。

再びヒメサスライアリ(Ae13)の行軍を見に行くと、こんどは移動が始まっていた。20時半まで観察し、Aenictobiaの一種を数頭と、いままでに3頭しか採れていなかった新属新種を2頭追加することができた。明日は仮巣を採集したい。

小松君の「ノイヌ事件」と「カラス事件」の話を聞き、23時半就寝。