断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

虫屋のMLで岸本さん(ハネカクシ、自然研)、亀澤さん(甲虫全般、もと平凡社編集)、林さん(ネクイハムシ)、吉冨さん(水生甲虫)を意見をやりとりした。結果、だいたい私の言っていることでOKではないかという結論(?)に達したようだ。ただし、編集者だった亀澤さんからすると、自分では使わないが、学名を併記する際には、「1種」でも、間違いとは言い切れないのではないかということ。実際、亀澤さんの編集されていた書籍ではそういう表記を意図的に使っているらしい。話しをまとめると、以下のような感じ。

「一種」は、種名が確定していないものに対する呼称、あるいは、種として認識・記載されてるが、和名のない場合の呼称。

たとえば、カナダから記載され、和名のないPterostichus ausというのがいたとする。その場合、呼称としては、「ナガゴミムシの一種」であって、「ナガゴミムシの1種」という言い方にはならないのが普通。対応関係としては以下のようになる。

「一種」
ナガゴミムシの一種 ←→ フタトゲナガゴミムシ、ニッコウオオズナガゴミムシ・・・

「1種」
ナガゴミムシの1種 ←→ ナガゴミムシの数種、ナガゴミムシの2種、ナガゴミムシの3種・・・