断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昨晩ようやく学会が終わった。疲れたの一言。一日中ジャングルを歩き回っても平気なので、体力はそこそこあるつもりだが、毎日午後一杯は座る時間がない状態で、それが3日間というのはさすがにきつかった。今回はポスター係の補助のつもりでいたのだが、結果的に当日の作業のほとんど全てを引き受けることになっていた。機転の利くアルバイトの方々がいなかったらと思うと恐ろしい。
ところで、ポスター賞というのは実に良い催しで、その点、私にとっても大変やりがいのある仕事だった。生態学会では900点のポスター発表があり、ポスドクや学生のみが応募できるポスター賞にはそのうちの600点ほどが審査対象となる。まだまだ改良の余地があって完全とはいえないが、かなり公平に審査されるようになっているので、学生は世に出す前に自分の論文内容や発表能力の評価を受けることができる。多くの参加者が感じたことだろうが、選らばれるポスターというのは、だいたい審査の前からわかる。個人的な印象では、優秀賞は取れてまあまあ、最優秀賞はかなりすごいというところ。ただし、担当の審査員の評価が難しい内容の場合には、いくら良くても賞の対象にはなりえないということはあると思う。これも改良すべき点だが、人員確保の問題上、難しいかもしれない。
自分が発表をする時間も他人の発表を聞く時間もなかったが、もっとも印象的な出来事として、憧れの加藤真先生とお話しできたのは嬉しかった。また、すばらしい研究内容のポスターを見て、こういう学生さんもいるのかと元気づけられた。
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今日は午後から生態研で京大の奥山雄大さんと細将貴さんのゼミがあって、参加するつもりだったが、用事が山積みで聞くことができなかった。しかし、夕方からの懇親会には駆けつけることができた。久々に心から楽しい飲み会だった。二人とも研究能力が高いのは言うまでもないが、自然史的な視点を持っていて、私の好きな考え方をしていたのが嬉しかった。また、生態研の学生さんと知り合えた(飲み仲間ができた)のも収穫だった。飲みながら研究の議論ができるという学生時代には当たり前だった環境からポスドク以降は離れてしまったので、九大でこうやって過ごせるのは本当に幸せなことだ。