断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

朝一番でホテルへ行き、李さんに会う。途中のパン屋で朝食を食べ、道順を説明しつつ、大学へお連れする。まずは博物館へ行き、マンマルコガネやアリそっくりのハネカクシをお見しせて驚かせる。それから昆虫学教室へ。紙谷さんがハムシのタイプをご案内し、撮影機材をそろえてくださった。
私のほうはいろいろ用事が重なっており、研究室へ戻る。隅のほうから、いや、手前のほうから片付ける。収穫は、展示に使うコバンムシの標本が確保できそうなことと、生きたゲンゴロウが手に入りそうなこと。・・・仕事は虫ことだけではありませんよ。しかし、今週末から中島さんと出かける鹿児島の調査が何よりの楽しみ。
プラハ国立博物館にいたJosef Jelinekさんが来年で70歳を迎えるので、同博物館の雑誌Acta Entomologica Musei Nationalis Pragaeの特別号で記念論文集を出すそうだ。お世話になったので、寄稿したいと思っている。8年前に博物館を訪れた際、ホテルを予約せずに行ったら、Jelinekさんがすぐに近所の居候先を探してくれた。博物館は少し郊外にあって、事前にホテルを探すことができなかったのである。
その居候先はおじいさんの一人暮らしで、広い部屋を用意してくれて、たしか1泊1000円ほど。「おれは歌手だった。日本へもツアーで行ったことがあるんだよ」と言って、オーソレミオを歌ってくれた。当時のプラハはまだ物価が安く、豪華な夕食が200円程度、ビールは50円くらいだった。その前に寄ったスロバキアブラチスラバはもっと物価が安かった。今では考えられないことである。
久々に太郎君の日記が更新。