断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

なにかと慌しい。ヒマをみてしばらく前に届いた月刊むしのクワガタ特集号を読む。ルリクワガタの問題について著者と編集者(兼著者:藤田宏氏)の意見が明白に対立している点が面白かった。藤田宏氏が和名考を書いており、納得できる点が多い。ただ、クワガタに多く見られるギラファノコギリクワガタProsopocoilus giraffaのようなカタカナ読み種小名を属名に冠する方式を編集者は支持しているが、私は賛成できない。理由は単純に「芸が無い」あるいは「アホっぽい」からである。無粋なカタカナ外来語が氾濫する世の中、せめて虫や研究の世界くらい芸が必要だ。上記の例でいえば、キリンノコギリクワガタ、もしくは形態からみて昔の図鑑にあったキバナガノコギリクワガタで十分ではないか。アホっぽさの象徴としてディディエールシカクワガタRhaetulus didieriというのがある。この種はクワガタ研究者であるフランスのRobert Didier (1885-??)に献名されたものであるが、当然、Didierは「ディディエ」と読む。種小名のカタカナ読みとしても「ディディエリ」なはずだし・・・。夏休みだからかクワガタが気になってしまう。
今日からLove大の学部3年生の千田君がハネカクシのお勉強に来ている。フェリーで下関、そこから電車で来た由。