断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

久々に伊都の「志摩の四季」に行って魚を鑑賞してきた。夏に比べて魚種が減ったが、おいしそうな魚が増えた。

メダイが多い。大きくて食べきれないので、大家族向け。こちらではダルマ。

おなじみのマトウダイ。安い。こちらではバトウ。

鏡のようなカガミダイ。格安。

アカササノハベラにヨロイメバルが混じっていた。こちらではそれぞれクサビとアラカブ

ホシザメ。

何百も売っているなかの1匹。妙な模様のカワハギ。本当にカワハギ? こちらではカワムキとも。

ミミイカ。こちらではおなじみのようだ。こちらではテルコイカ。

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池田清彦・養老猛司・奥本大三郎の「虫捕る子だけが生き残る~「脳化社会」の子どもたちに未来はあるのか~ (小学館101新書)」を読む。あまりにくだらなくて途中でくじけそうになったが、チャーシューメンに相当する700円も出してしまったのと、ちょっぴり使う用事があったので、なんとか最後まで読んだ。友人も同じことを言っていたが、まず虫屋がみんなこういう考えだと思われては困る。また、彼らを虫の専門家と思われても我々には迷惑である。なぜならば昆虫や環境に関する発言のほとんどが不用意で、概ね誤っているからである(不用意でないものを数えるほうが早い)。いわゆる放言集なので、知識がある人が読めば誤りに目をつぶりしつつ楽しめるのかもしれないが、彼らを「学者」だとか「昆虫の大御所」と思っている人や、生物学に関する知識の弱い人は、字面どおりに信じてしまう可能性がある。これは彼らの著作に共通する問題点で、とくに池田清彦トンデモ本を鵜呑みにしている「信者」の存在からも危惧される。あまりにくだらなくて引用するのも億劫だが、小笠原のアノールトカゲの駆除にワライカワセミを放せばいいとか、オオヒキガエルにはハゲコウだとか言っている(実際にはオガサワラノスリが餌としている)。これは極端な例で、半分冗談なのかもしれないが、ブンカジンの発言だけに読む人が読めば納得してしまうだろう。池田清彦の「環境問題のウソ (ちくまプリマー新書)」や「底抜けブラックバス大騒動」などはその悪例で、ほとんどデタラメなのだが、Amazonの高評価を読むと恐ろしくなってしまう。