断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

オオキバナガミズギワゴミムシBembidion sumaoi(旧Armatocillenus sumaoi)という潮間帯性のゴミムシで、体長は5ミリほど。かなりの珍品で、東京湾、福島、宮城、北海道から点々と採集されている。知る限り東京湾では小櫃川でか記録がないが、すでに絶滅したとも言われている。写真の標本は1997年に私が小櫃川河口の砂質干潟で採集したもの。この時点ですでに絶滅したと言われていたのだが、良い場所を見つけて幸運にも採集できた。この時は同時にキバナガミズギワゴミムシB. yokohamaeとキバネキバナガミズギワゴミムシB. aestuariiも同じ石の下から採れた。残念なことに、その数か月後にはそこは護岸工事で消滅していた。もしかしたらこの標本は、東京湾産として「最新」のものかもしれない。