断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

グンタイアリには多岐にわたる分類群の生物が依存している。その有名なものの一つにアリドリという鳥がある。アリドリ科Thamnophilidaeの一部の種は、グンタイアリの行進を追い、グンタイアリの攻撃によって物陰から飛び出したバッタなどの小昆虫を捕食する。言葉は悪いが、火事場泥棒のようなものである。その鳥と似たような行動をするのがこのハエ、ヤドリバエ科の一種Calodexia sp.である。もちろん、このハエが虫を捕まえてバリバリと食べるわけではない。グンタイアリに驚いて飛び出したバッタやゴキブリに産卵し、孵化した幼虫がそれに捕食寄生するのである。写真のように、行列のそばの植物体上に静止し、じっと行列を眺め、飛び出す生き物を待っている。ハエが自ら寄主を探せばよいし、探す能力もあると思われるが、わざわざグンタイアリのおこぼれを探すのには、何か理由があるのだろう。(Archidona)
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