断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

7時半起床。支度をして9時過ぎにロスリーさんの車の先導で出発した。途中、Sri Gombakの町でロッティチャナイ(パン生地を鉄板で焼いたものに小皿のカレー)の朝食。意外や意外、中瀬君も松村さんも初めてだったそうだ。
それから、高速道路の入口まで送っていただくことになった。途中、道の分かれ目でRosliさんとお別れ、と思ったら、早く分かれすぎてしまったようで、それから延々と下道を通ることになり、道路工事による長い渋滞にはまったりした。ようやく高速に乗り、Tapahの手前のサービスエリアで昼食。私はヒレナマズの唐揚げを乗せたごはん、松村さんはビーフンスープ、中瀬君はナシアヤムという鶏肉の乗ったごはん。

13時過ぎに通称「19マイルポイント」というところに到着。正確には「Batu 19 Jalan Pahang」というそうだ。「Batu」は「石」の意味で、たしかに道のわきに大きな石がある。ここには原住民(オランアスリー)の大きな集落がある。
早速、私と中瀬君はFITを仕掛けにいく。最初に村長のおじさんに挨拶。私はズルをして、中学生くらいの子供にお小遣いを渡して重い保存液(水に酢酸と洗剤を加えたもの)を運んでもらい、まずは川沿いの奥の林に20基を設置することにした。森の中を重い荷物を背負って歩いているので、私なんかよりはよほど体力がある。中瀬君は集落の上の森のなかへ。松村さんはハムシを探してスウィーピングを繰り返す。
夕方近くまで大変天気が良かったが、途中で雲行きがあやしくなり、雨が降り始めたので、急いでFITの設置を進める。ようやく終わって帰ろうとしたら、途中で通り抜ける必要のある川沿いの道が増水で消えてしまっている。仕方なく、膝まで水につかって車まで戻った。売店で時間をつぶしているとどんどんと雨脚が強まり、しばらくして中瀬君が濡れ鼠になって、松村さんがずぶ濡れの泥まみれで戻ってきた。松村さんはずいぶんハムシを採ったようだ。
Cameron Highlandの中心地、Tanah Rataの町でホテルを探す。しかし土曜日のためどこも一杯で、最後に昔泊った「Twin Pines」というホテルに空き部屋を見つけることができた。
このホテルは、10年近く前に初めてマレーシアに行ったときに泊まった場所で、その時は永幡嘉之さんに連れて行ってもらった。汚い安宿の典型で、欧米人のバックパッカーが大勢泊って遅くまで騒いでいた。しかし今回見るとそのような雰囲気はなく、「静かで小ぎれいな安宿」に変わっていた。当時は1部屋450円ほどだったが、750円に値上がりしていた。
宿に洗濯物を出して、近くの中華料理店で、焼きそば、チャーハン、野菜炒め、家常豆腐を食べる。
しばらくして雨がやんだので、町を少し下った道沿いで中瀬君の灯火採集につきあう。しかし、あまりにも寒く、ほとんど虫はやってこなかった。
標本整理をして12時近くに眠る。外はふたたび大雨。