断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

朝から4年生の支部会の準備のお手伝い。1人はクサアリの分子系統をやっているのだが、その結果が予想以上に面白く、私は大いに盛り上った。その間、不在中に溜まっていた論文の査読を6本終わらせる。残すは長いのが1つ。そういうわけで、今日は息つく暇がなかった。
鞘翅学会の会誌Elytraが届く。世界のルリクワガタの分子系統が出ていてびっくり。この雑誌に出たこと自体に驚いたが、失礼ながら、あれだけのすごい材料を使って、あの解析と短い論文ではあまりにもったいないと私には感じられた。もはや近隣結合法だけで論文にできるという状況は非常に限られているだろう。
前回の旅行以来、ケラのことが気になって仕方がない。子供の頃にケラをたくさん飼っていた。都区内の近所で採集したものだったが、野村さんによると現在は23区内での生息は絶望的とのことだった。だいたいケラほど可愛い昆虫はいない。ケラが30センチくらいあって、落ち着きがあったら、布団で一緒に眠りたいくらいだ。19マイルで中瀬君が採集した種は美麗だった。次回はどうしてもそのメスを捕まえたいのだが、効率的にケラのメスを採集する方法はあるのだろうか。原住民のおじさんにケラを見せたら、地面にいるんだろと言って、「ギュイーンーーーー」と鳴きまねをしてくれたのだが、それがそっくりだった。