断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

今日は大学が停電である。DNA実験室の冷凍庫の仮設電源の設置に立ちあうために朝一番で大学へ出かけた。実験室に常備してある「バカドリル」を読みながら笑っていると、8時半頃に電気屋の方々が訪れ、無事に電源の入れ替えが終了した。
今日は午後から豪雨だというので、帰宅後にゴーヤーを植えつけた。どうやらネキリムシが徘徊しているようで、ササゲの芽生えが全部根元から折れていた。ササゲは蒔き直し、ゴーヤーの苗の根元には輪切りのペットボトルを被せ、根元が食われないようにした。そしてネキリムシを捕獲するために、1.5リットルのペットボトルを半分に切って、深い落とし罠を仕掛けた。
ネキリムシとはタマナヤガやカブラヤガの幼虫で、老熟した幼虫は夜間に地面を歩きまわって、地面近くの葉や芽生えの茎を好んで食べる。厄介な虫だが、同時に小型ながら丸々とした強壮なイモムシで、見た目も相当に醜い憎むべき昆虫の一つである。
私はイモムシ(アゲハチョウ科を除く)や毛虫が大嫌いで、ネキリムシなど見るだけでゾッとするので、できるだけ関わりを持ちたくないのだが、大事な作物を食われてしまうのは見るに堪えず、このたびはやむなく捕獲するのである。
毛虫嫌いといえば、先日一緒にマレーシアに行った「超生き物屋」の島田さんも筋金入りの毛虫嫌いだそうで、共感を覚えた。永幡さんも大嫌いだというのは、以前にここにも書いた。われわれに共通するのはカレハガ類の幼虫が最も苦手だということである。彼らには本能に訴えるおぞましさがある。永幡さんにいたっては、幼虫を想起させるのか、成虫さえ苦手とのことだった。
しかし世の中には変わった人もいて、沖縄在住の某女史は毛虫を好んで飼育されているという。しかも幼虫期間が長いという理由で、カレハガを飼っているというのだから、恐ろしい。私だったら同室にカレハガの幼虫がいるだけで落ち着かないと思う。