断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

昨晩より雨が降り続き、明け方から寒さで目が覚める。
午前中から森に入って、材を割る。オオキノコシロアリMacrotermes sp.の坑道から見たことのないTermitopaedini族のハネカクシを得る。金尾君へのお土産。
夕方、突然森が暗くなり、雨が降りそうになったので、宿舎に戻る。しばらくして小松君が来て、ケブカヒメサスライアリAenictus gracilisの引越しを見つけたというので、再び出掛ける。
かなりのコロニーサイズの巣で、興味深いことに無翅無脚のノミバエであるVestigipodaの寄生率が極めて高く、幼虫50頭につき1頭くらいの割り合いでこのハエが混じっている。
観察中に大雨が降り出し、急いで宿舎に帰り、屋内で共生者の行動を観察した。
胸部に乗っている体表寄生性のダニ。これだけ大きいと邪魔そうだ。

Vestigipoda maschwitzi。この種では頭部の付け根を蟻が咥えるようだ。私が過去に記載した種では逆側(腹部の先端付近)を咥えられる。

完璧なアリ幼虫擬態。このブログには何度か登場しているが、これで成虫である。幼形成熟というわけではない。

Aenictoteras malayanusというアリ型のハネカクシは、幼虫のなかにいるのが落ち着くようだ。

夕飯はキャベツたっぷりのカレー。