断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

年度末までに消化する仕事も多い。予算の締め切りが怖い。予算の使いすぎの見極めが難しい。今年は私が主体的に動いている事業が多いので、2月ごろに調査を入れなくてよかった。
午後から種生物学会のスライド作り。聴衆がどういう人たちかわからないのだが、他の発表内容を見る限り、かなり最新の分子系の研究が多い。そういうのをやっている人が多いのだろう。というわけで分類学の基本的な手法や論文の内容など、そういう人たちが見たことも勉強しようと思ったこともなさそうな内容にすることにした。
夕方、山本君が甲虫学会の感想を述べにきた。なかなか面白かったそうだ。私も行きたかった。
シンポジウムでは韓国の研究者が海岸のハネカクシについて発表したそうだ。その方は現在、北大の大原さんの研究室に短期留学している。昔彼女が北海道に採集にきたとき、一緒に根室まで行ったことがある。しかし、その人の指導教官にあたる人と私の関係がその後悪化し、本当ならば協力すべきだが、それができないでいる。原因は明らかに先方にあるのだが、韓国の先輩研究者が向こうから折れてくることはあるまい。また、学生を含めた先方の記載論文の質があまりにもひどいので、協力するにもこちらに利点がないという実態もある。狭間に立ってしまう大原さんには申し訳なく、どうしようか悩んでいる。