断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

愛媛大農学部の3回生で、環境昆虫学研究室にいる片山君が日曜から来ていて、うちに泊まっている。高校生の頃からハネカクシの分類がやりたくて、分類のできる大学ということで、愛媛に来たそうだ。殊勝な学生がいるものだとびっくりした。メールからして驚いたが、とても気の利く礼儀正しい学生さんで、これから一緒に勉強していくのが楽しみだ。なによりも虫が大好きというところがいい。材料への愛着は研究を深めるうえで最も重要な条件だと思うからだ。

今日は山梨のほうへ日帰りで採集にでかけた。オオムラサキの保全を研究されている小林さんのご案内で、山へ入る。もう山梨の山間部はすっかり秋で、夕方はかなり冷え込んだ。片山君は平地にも広葉樹林がある山梨の山々に感動していたようだ。愛媛のある四国には、平地に良い広葉樹林がほとんどなく、虫の少ないスギやヒノキの植林が圧倒的となっている。森林利用形態の違いであるが。