断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

書評 湿地帯中毒

中島 淳「湿地帯中毒: 身近な魚の自然史研究 (フィールドの生物学)」(東海大学出版部) たいへん面白かった。このシリーズは全部読んだが、間違いなく3本の指に入る。 内容の面白さもさることながら、漂漂とした筆致がとても良い。研究の過程にはさまざまな…

コスタリカだより7 帰国しました。

一昨日の夜に福岡に到着。幸い、あまり時差ボケもない。昨日は久留米の青少年科学館で「きらめく甲虫」の出張展示の設営を行った。 ーーーー 最後のグンタイアリの引っ越し観察では、バーチェルグンタイアリの女王を見ることができた。とても大きくて立派で…

コスタリカだより6 帰る

現在、こちらは24日の昼の2時半。今日の夕方、こちらを出発し、深夜の便で帰路に就く。 金尾君があと3週間残り、調査を続けてくれることになっている。 ーーーー 一昨日、ようやく良いツノゼミが採れた。これまで採ったことのない属で、たいへんうれしい。幼…

山本君

教え子の山本周平君が甲虫学会で若手奨励賞を受賞した。おめでとう。 山本君は学部1年のときから私の部屋に出入りしていて、現在博士2年生。一番付き合いの長い学生である。がんがんと良い論文を書いている。 こういう賞は博士取得後の中堅研究者に与える学…

コスタリカだより5 爬虫類

イボヨルトカゲ、ドロガメ類、オウムヘビ、マツゲハブ。このほかにフェルデランスという大人でも噛まれると20分で死ぬというヘビを5回ほど見た。大人しいヘビなので、こちらに気づくとすぐに逃げていくが、森に入るには細心の注意を払っている。また、周辺の…

コスタリカだより4 カエル

今日はずっと雨なので部屋でぼーっと休みながら写真を現像した。こちらは生き物全般に多いが、雨が多いせいか、とりわけカエルが目につく。とくにアマガエル科が多く、昨日のアカメアマガエルに代表される大型のものから、かなり小さいものまで多様である。 …

コスタリカだより3

残すところあと5日。3週間はあまりに短い。しかし、ここ数日、見たかったものを見ることができている。 一番見たかったアカメアマガエル。道を歩いていたら、上からボトっと落ちてきた。 金尾君がメキシコエボシツノゼミを見つけてくれた。普通種のようだ…

カンボジア初の好白蟻性ハネカクシ 文藝春秋

卒業生の金尾君の最新論文(博士論文の一部)が出版された。カンボジアから8新種を記載した大変な力作。カンボジア初の好白蟻性ハネカクシの記録ともなった。主にアンコールワット周辺で採集したハネカクシが研究材料となっている。 http://www.mapress.com…

コスタリカだより2

毎日雨ばかりで、一日の活動時間が少ない。しかし、年齢的に体力があまりないので、雨に強制されて休み休み調査することになり、このような比較的長い滞在にはちょうどよいのかもしれない。 今日は良いものを見た。ビワハゴロモPhrictus quinquepartitusに随…

コスタリカだより

コスタリカへ来て5日目。ツノゼミの調査は今ひとつだが、いくつか目的のものが見つかり、肩の荷が下りた。 ここはとにかくグンタイアリが多く、時間が有り余っているので、それも調べている。毎日いくつもの引越しを見つけられて、興奮の毎日である。 全体に…

明日からコスタリカなのでいろいろ

先日コガネムシ屋さんがお見えになり、標本を見ていただいた。その際、お土産に貴重なヒゲブトオサムシを頂戴した。こういうのが一番うれしい。おせんべいに次ぐ。 「可愛い教え子」の弘岡君の修士論文がようやく出版されることになった。ここまで直すのが大…

疲れ気味

土曜日は出勤。ふとコーヒーを淹れようとしたら、まちがった。疲れている。 茶坊主にコガネムシの希少なものの標本を作ってもらった。 今日は休みにして、畑に出かけた。ソラマメとエンドウ、グリーンピースを植えた。ダイコンはかなり太くなった。スティッ…