断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2006-01-01から1年間の記事一覧

Steiner夫妻が編集をしているMyrmecologische Nachrichten(Myrmecological News)の最新号が出た。Editorial boardは一流揃いだし、出ている論文も面白いものが多い。これから火がつく雑誌のような気がします。http://www.oegef.at/myrmekologische.htmlhtt…

ANeT(International Network for Ant Research in Asia)のHPが新しくなった(実際は少し前だが)。兵庫県博の橋本さんの手によるもので、会のもともとのHPよりも比較にならないくらい良くなった。この会ができるまでの道のりはタクサやインセクタリュムな…

もうすぐ大晦日。北大にいるときには、教室で蕎麦を茹で、みんなで年を越したものだった。そのあとに「つくしん坊」へ行き、朝まで飲むのがお決まり。しかし、時間が足早に過ぎることを否応なしに実感してしまうのが年末と正月である。少し明るくなった朝の…

今年の重大な出来事を順不同で。「あれがあるだろ!」という人は静かにしていてください。 シカゴへ来たこと(10月):学振のPDの期限が切れ、ちょうど就職の話しも頂いたが、もうちょっとやりたいことがありました。吉と出るか凶と出るかはわかりません。 …

現在、バッタ目、ハエ目、ハチ目、チョウ目などと言われているものは、10年くらい前までそれぞれ直翅目、双翅目、膜翅目、鱗翅目と呼ばれていた。後者は正式名称であるOrthoptera、Diptera、Hymenoptera、Lepidopteraの漢字訳である。その他の目に関しても、…

思い出したのだが、一昨年だったか昆虫学会のシンポジウムで「昆虫学の未来を担う少年たち」というのがあって、そこで講演させていただいた。その折、「なんで『少年少女』じゃなくて『少年』なんですが?それは差別じゃないんですか?」と観客の一人に叱ら…

きまぐれで題の文字を正字に変えた。永井荷風の「断腸亭日乗」ではもともと「斷」や「乘」と綴っていたそうだ。不思議とこれらの字はウェブ上でも文字化けしないが、「"墨"東綺譚」の「墨(さんずい)」の字は拾えない。ちなみに、「虫」と「蟲」というのは…

アマゾンで「この商品を買った人はこんな商品も買っています」で釣られて買ってしまった。とても面白かった。サンカとは川魚漁と亀漁を生業とし、冬は蓑や箒、竹製品を作り、非定住生活を送っていた人たちのこと。それで、本にいくつかの生物名が出てくるの…

もうすでに某所で紹介されているが、Entomologische Abhandlungenが生まれ変わった。無料DL可能。昆虫の高次関係に関する論文目白押し。http://www.arthropod-systematics.de/

ついに買ってしまった。Herbert Pontingの"In Lotus Land Japan"を。以前に紹介し、ものすごく感動した本「ハーバート・G. ポンティング:英国人写真家の見た明治日本―この世の楽園・日本」の原版で、電話帳のような大著である。何で買ったかというと、和訳…

こちらの(もしくはこちら出身の)研究者と話していると、分子情報と形態情報を合わせた行列で系統樹を書くことに肯定的な人が多いことに驚く。こちらに限らず、ヨーロッパにも多少とも残っているようだ。その証拠に、過去5年のMPE(Molecular Phylogenetics…

新しい本を。 面白い。とにかくおすすめ。だいたい、タイトルが強烈ではないか。著者には一度お目にかかったことがあるが、とてもさわやかな印象だった。文章も安心して気持ちよく読める。こういうのんびりとした気持ちになれる文章を書きたいものだと思った…

日本昆虫学史上の二大巨頭の本を2つ。 日本昆虫学の祖であり、北大昆虫学教室の創始者の自伝。とにかく痛快。次の九大昆虫学教室を作った江崎悌三の繊細さとは対照的で、この違いは今でも両者の学風に生きているような気が・・・しないでもない。入手困難な…

あまり書くことがないので、思いつく昆虫の本、他のブログでは紹介されにくそうな本を選び出す。 尊敬してやまない佐々治先生のテントウムシ研究集大成。面白い。 テントウムシの自然史 (Natural History) 作者: 佐々治寛之 出版社/メーカー: 東京大学出版会…

日本鞘翅学会の雑誌Elytraを見る機会を得た。興味深かったのは、Yamazaki & SugiuraによるヤマトオサムシダマシBlaps japonicusというゴミムシダマシ科甲虫の生活史である。ちなみに著者らは本種を古代移入種と断言しているが、果たして本当にそうなのか。も…

「忘れられた日本人」を読みはじめる。もったいないので時間をかけて読みたいのだが、なかなか途中で擱くことができない。 忘れられた日本人 (岩波文庫) 作者: 宮本常一 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1984/05/16 メディア: 文庫 購入: 49人 クリック: …

今日は久々のプラス。こちらの昆虫の方々はインディアナポリスで開かれるアメリカ昆虫学会のミーティングに参加するため、今晩出発するようだ。わたしも誘われたが、今回は用事があるので遠慮しておく。また、事前申し込みでも、国際学会並の高額の参加費を…

あまりにもバタバタしていて、昨日の日記を書くのを忘れてしまった。昨日と今日は寒く、最高でも-5℃くらい。毎朝だいたい-15℃くらい。と、目立ったことがなく、それくらいしか書くことがない。 亀沢大兄によると、今日は「童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝…

久々に気温がプラスに転じた。朝から雪が少し解け、地面が顔を出しつつある。 昨日の別刷りの山を見ていたら、Michenerのものもあった。知らなかったが、カンザス大とはすごいところだったようだ。Ashe氏の死後、現在カンザス大(正確には付属の博物館)で教…

今日の最高気温は-2℃。朝は-13℃だった。今週末は+になるらしい。 Steve Ashe氏の遺品整理として、大昔からカンザス大の昆虫学教室に置いてあったという別刷り類が送られてきていて、それをMargaretさんが整理していた。論文数はあまり多くないが、古くは…

比較的暖かい日が続いていたが、先週に雪が積もってから、一気に冬の寒さが厳しくなった。今朝は-7℃。今日の最高気温は-2℃という感じ。しかも風が強いので、外を歩くのは少しつらい。朝方は-15℃くらいまで下がり、暖房を弱めて寝ているので、寒さで目が覚…

昨夜の帰り道、考え事をしながら歩いていたら、氷の上ににのっかり、手をポケットに入れたまま思い切り転んでしまった。後頭部と背中と腰と肘をまんべんなく打ったので、それほど痛くなかったが、暗闇に星が見えた。転ぶ瞬間に腹筋や首筋に力を入れたせいか…

日本語に敏感な友人2名に原稿を見てもらい、昨晩ようやく編集の方に原稿を送った。そして、早速編集者の方から良いお返事を頂いて、どうにか一安心した。大阪の方からシロアリの巣にいるマンマルコガネをお送りいただいた。カンボジア、ラオス、ベトナム、マ…

昨晩はアニマルプラネットのBleu PlanetシリーズのThe Deepを見た。深海の特集である。前から見たいと思っていたので、朝の予告を見ていつもより早めに帰宅した。期待通りの面白さで、チョウチンアンコウが発光しながら泳ぐ様子や、アンコウのオスがメスに吸…

昨日と今日は学振の面接だそうだ。とくに共同研究者のK君、頑張って!!きっとPDの人が一番つらいだろう。その後の生活がかかっている。zou-mushi君にも幸あれ! hotmailに確実に不着があることが確認された。わかむしのMLを2つのアドレスに送ってもらって…

アメリカへ来てすこぶる胃腸の調子が良い。ビールをかなり飲んでいるのが良いのかもしれない。 スロバキアのHlavac氏を筆頭に、Newtonさんと私でアリノスハネカクシ族のカタログを作っているが、その作業が本格化した。わたしの担当は新情報の追加(アメリカ…

このところ暖かい(といってもダウンジャケットは必要だが)。 昼に文献コピーの続き。今日からWasmannを開始!昼食時はコピー機を占有しても顰蹙を買わないと思い、いつもこの時間にやっている。といっても、こちらは会議だなんだでコピーをすることが少な…

Tree of Life DNA projectの「Instructions for preserving and handling DNA specimens」http://btol.tolweb.org/SpecimenPreservationInstructions なかなか良いマニュアルだと思う。ただし、自分のやっている好蟻性昆虫では、1日頑張って1頭ということも…

今日はひたすらに発表PPT作り。 合間を縫って文献コピー。ある特定人物の文献を集めるには、最初にその人の追悼文を探すとよい。必ずといってよいほどbibliographyがある。今日はSilvestriのbibliographyを見つけたが、さすがに470本も書いていただけに、そ…

昨日風呂に入っていてふと思い出した。北17条の「つくしん坊」のママは元気だろうかと。どなたかよろしくお伝えください。 今日はThanksgivimgのはじまりらしく、博物館にはほとんど人がいない。NewtonさんとMargaretさんは来ているだろうと思っていたが、来…