断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

少し前、わかむしのMLで「姓名順」について少し話題をもちかけ、反応からすると少なからぬ共感があったようだ。 この話題とは、ローマ字表記の「姓-名順」のことである。簡単に自分の意見をいうと、日本人が名前をローマ字表記するにあたり、「名-姓順」とす…

今日もむやみに忙しかった。プラハの博物館へ返す標本を準備し、そのあと種々の雑用、明日の講義の準備などしていたら、あっという間に時間が経ってしまった。今日も数件メールの返事ができず。 このブログで「日本の渚」を絶賛してから、いろいろな方から共…

午後からは標本返送の続き。データを打ち込みながら同定ラベルを付け、ピンで固定する。今日はウィーン自然史博への荷造りだった。

今日はドイツ昆虫学研究所Deutsches Entomologische Institutと韓国の忠南大学へ返す標本の準備と梱包をした。どちらも量が多かったので、かなりの仕事になってしまった。メールをチェックしようと思ったら、もう21時過ぎ…。 ちなみに、ドイツ昆虫学研究所と…

愛媛大農学部の3回生で、環境昆虫学研究室にいる片山君が日曜から来ていて、うちに泊まっている。高校生の頃からハネカクシの分類がやりたくて、分類のできる大学ということで、愛媛に来たそうだ。殊勝な学生がいるものだとびっくりした。メールからして驚い…

愛媛大の酒井先生の作っている「雑甲虫ニュースレター」を読み返していたら、興味深いというか、呆れてしまうような研究例が出ていた。 新種を記載するとき、その名前を担うタイプ標本というものを指定する。現代では、研究に使用した当該種の標本群から、唯…

原稿から暫し開放されたが、今日は標本のデータを打ち込んだり、福富君の手伝いをして過ごした。福富君のタマムシを撮影した折に、自分の虫も撮り、ついでにアオタマムシを撮影した。昆虫標本撮影の難しさは、色調調整(光)とピントを上手く合わせる事に尽…

懸案の原稿が完成し、標本の返却を開始する。一昨日はパリの自然史博物館へ返却。この博物館はサービスがよろしくないので、わざわざ自分でパリまで行って借りてきた。しかもロクな材料がなかったというオチがついたが、メトロを使ってパリの街を歩いたのは…

蕎麦が好きで、有名店に遠くまで足を運ぶこともある。わずか二口で600円くらいもする神田藪蕎麦はたしかにうまいが、別物として立ち食い蕎麦で食べる蕎麦も結構好きだ。ちなみに、蕎麦というのは東京の文化であり、それなりの店に行けば、長野や新潟で食べる…

昆虫を分けるカテゴリーに、「馬鹿虫(ばかむし)」と「賢虫(かしこむし)」というのがある。文字通り知能に関するもので、ハチやアリやシロアリの社会性種は賢虫で、それ以外は馬鹿虫となる。(アブラムシにも、カーストを持ち社会性と定義されるものがい…

8月に山梨へ採集に行った折、フシボソクサアリというアリの羽蟻を大量に採ってきた。解剖のためにそれらを容器に入れて飼育していたのだが、やがて解剖の必要もなくなり、なんとなく殺すのも惜しいので、ペットとして飼育していた。それらが数週間前から卵を…

わかむしのMLで虫の和名のことが話題になっている。亜種に和名をつけるべきか、語幹をそろえるべきか、など。また、記載論文に和名を併記すべきかという話題もでた。 記載論文に和名を併記することには、基本的に反対である。掲載誌に関係のある和文抄録か、…

思えば4年前、サッポロの昆虫体系学教室で、冬の夜中にストーブに手を当てながら解剖したり、絵を描いたりした。その続きを今年になって始めるとは、まさに年貢の納め時というところ。 サッポロでは北18条というところに住んでいて、近くに「大将」というラ…

分類の研究というのは不思議なもので、こうやって、身銭を切って研究材料を集める人が多い。そういえば、科博で貝を研究している院生が、ある貝を15万で自腹で買ったといっていた。「これで論文がかけます」と。他の分野の人から見れば不思議に思えるかもし…

10月になってしまった。家で飼っているエンマコオロギとマツムシの演奏もいまが最高潮といったところ。本格的な秋が近づいている。 今日はいろいろと郵便物が届いた。大阪の新居さんから嬉しい標本の贈り物。惜しげもなく良い物を下さる人には、その何倍もの…