断虫亭日乗

過ぎ去る日々の思い出をつづるだけ

ホテルの朝食はパンとコーヒーだけだった。7時半にホセに拾ってもらい、リマ空港へ。国内線にチェックインする。待合室でニューヨークから到着したジョーと合流する。
アンデス山脈を越え、クスコを経由し、13時近くにアマゾンのPuerto Maldonadoに到着する。その間の景色はなんとも興味深いものだった。

広大なアンデス。不毛の地のようにしか見えないが、谷筋に小さな集落が少なからず点在しているのには驚かされる。

クスコの町。畑も家々の屋根もすべて赤い。美しい街並み。

曲がりくねったアマゾン川の支流、Rio Tambopata。広大な原生林が残っているのがわかった。
空港はいかにも最果ての空港という感じだった。麻薬犬が荷物を細かく確認してから、回転台に乗せるという作業があって、なかなか荷物が出てこなかった。


空港を出ると、最初に泊まるExplorer's Innの従業員が迎えに来ており、事務所に向かう。まず宿泊費の1080ドル(2週間)を支払う。それから、調査許可証の問題でひと悶着あり、3人で44ドルの追加料金を支払い、車で出発する。
事務所から車で30分ほど走ったところに、川(Rio Tambopata)に降りられるところがあり、そこから舟に乗り、Explorer's Innに向かう。途中にコンゴウインコやカラカラの仲間が出現し、アマゾンに来たことを実感する。嬉しいことにチャーハンのような「機内食」が出た。



途中でズボンにハチがとまっていることに気づく。しかし、よく見たら少し違う。何とガの仲間だった・・・!これほど巧妙な擬態があるだろうか。
小松撮影
50分ほどで宿泊地に到着。しかし、早々に悲しいことが。宿の女主人が、われわれの調査を了承しないという。今回、政府の許可はおりているが、現地の保護区での調査許可がまだ間に合っていなかった。申請中でも採集調査可能とのことで、来たのである。だったらここで調査せずに別のところに行くという話しにもなったのだが、すでに支払った宿泊費は返せないという。話しあいの末、明日また町に戻り、現地の事務所で許可申請を進めるということになった。なかなか厳しい状況である。
宿泊地は湿った森になかにあって、なかなか良い環境である。残念だがこういう場所にツノゼミはいない。ここはグンタイアリ狙いでいこうと決めた。